シナリオガイド
姿を消した犬たちを見つけて、お婆ちゃんの冬支度を手伝おう
シナリオ名:おばあちゃんの冬支度 / 担当マスター:上条 パウチ
任務を終えた御魂闘士たちがとある山を越えようとしていると、壊れかけた小さな山小屋があることに気が付きます。
灯りが憑いていることから、どうやら人が住んでいるようです。
気になったので立ち寄ってみると、中から出てきたのは汚れた半纏をは追っている小さな老婆でした。
「失礼ですが、こんなところでお一人暮らしですか?」
「去年にお父さんがいなくなってからは、ずっと一人だねぇ」
その言葉に反論するように、彼女の足元にいた黒い犬がわん!と一度だけ吠えました。
「……ああそうだ。この子たちを忘れちゃいけないね。冬の移動と狩りのお供に、犬たちを何匹か飼ってるんだよ」
聞けば、老婆はもう何十年もの間この場所で暮らしているといいます。野菜を育て鳥をとり、足りないものは刺繍した布を売って手に入れる。そんな自給自足の生活は、夫を亡くしてから厳しいものになりました。
「お父さんが残していってくれた干し肉も、もうほとんど食べちゃったし……いまの時期は野菜も野草も中々取れないしねえ」
あまりちゃんと食べていないようで、見れば彼女の手足はやせ細っています。
「それはよくありませんね。どこかの村や町に移住されてはいかがでしょう。よければ引っ越し先もお探ししますよ」
しかし、老婆は首を縦には振りません。
「どうせ老い先短い身だもの。最期はお父さんとの思い出が詰まった我が家で過ごしたいわ」
「……では、せめて食料の支援を」
すっかり冬も深まっているこの時期ですが、山を探せば食べるものもあるでしょう。
なければ少し時間はかかりますが、町に戻って買い集めることもできます。
「いいえ、食事は結構よ。どうせ老人の独り暮らし。そう多くのものはいらないから」
老婆は、言葉を続けます。
「でも、もし力を貸してくれるなら……」
御魂闘士は彼女の目をじっと見てその続きを待ちます。
「食料じゃなくて、犬たちを探してきてほしいの」
「犬……ですか?」
老婆の足元にいる犬は、嬉しそうに尻尾を振っています。
「何か月か前から、この子以外の犬が姿を見せなくなっちゃって……きっとどこかに隠れていると思うの」
そろそろ、雪が降り積もる季節です。
犬ぞりを引くことができる強い犬たちばかりとは言え、姿が見えないことに老婆はやきもきしていました。
「……わかりました。犬を探しましょう。そのうえで、食料も支援します」
……そうして、御魂闘士たちは老婆に手を貸すことにしました。
担当マスターより
GMの上条パウチです。
本シナリオの目的は、山の中に逃げて行ってしまった犬を探すことと、お婆ちゃんが安全に生活するために必要な食料を集めることです。
≪1≫『食料を準備して冬支度』(難易度4)
おばあちゃんの小屋からしばらく歩いたところにある食糧庫には、あともう数日分の食糧しか残されていません。
彼女が安全に暮らしていけるように、山の中や近くの町で食料を調達しましょう。
その他、おばあちゃんのこれからの生活に役立つことがあれば、ぜひ力を貸してあげてください
≪2≫『犬を探そう』(難易度5)
老婆の証言によると、逃げてしまった犬は「多分5匹くらい……?」だそうです。
また、犬たちがいなくなったのと同じくらいの時期に「なんだか怖い人たちが小屋の周りをウロウロしてたのよ」とも話しています。
殺王闘士が潜んでいる可能性が非常に高いです。捜索の際には十分に警戒してください。
≪3≫『交通手段』(難易度3)
小屋の横には、古くなった犬ぞりがあります。
最近足が痛むお婆ちゃんにとって、この犬ぞりがないと食糧庫に行くのや水を汲みに行くのも非常に不便だそうです。
もし無事に犬たちが戻ってくれば、彼らにご飯をあげるなどして十分にもてなし、お婆ちゃんがまた犬ぞりを使えるようになるよう手助けをしましょう。
(逃げた犬が見つからなかった場合には、小屋に残っている黒い犬・クロが唯一のソリの引き手になります)
その他、移動手段に関してお婆ちゃんの助けになることがあればお手伝いしてあげてください。
ただその場合、山の地形などによっては実行不可能な場合もあります。
万が一に備えたBプランを用意することを推奨します。
・『食料を準備して冬支度』 【現在のMC参加人数:2】
【目的】
保存食を集める。
【行動】
この山の麓に街があったわよね? 品ぞろえは少なかったと思うけど、保存できる食べ物がないか見にいってくるわ。
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・犬を探そう 【現在のMC参加人数:3】
【目的】
犬を探す
【行動】
大きな声で呼びながら探したら出てきたりしないかな? 縄を持ってるから、出てきたらそれで捕まえよう。
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・交通手段 【現在のMC参加人数:2】
【目的】
犬を元気にする
【行動】
山の中で暮らしてたらきっと疲れてるだろうから、ご飯を上げてまずは元気になってもらうわ。軽いお婆ちゃんとはいえ、引いて走るには体力もいるもんね。
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