クリエイティブRPG

　
　火鎧府熊襲の北の方にある山の麓に、地図にも載っていない見捨てられた神社がありました。
　その神社はいつ頃建てられたのか、すっかり荒れ果てて外観はボロボロで、その存在を知るのも古くからこの土地に住むわずかな者のみとなっています。
　
　「うむ、何とかこの神社を綺麗にしてやりたいが…」
　
　そして、代々この土地に住む宮大工の親方は、一人でこの神社を視察に来ていました。
　青年の頃から、この仕事一筋であった親方は、宮大工の仕事に並々ならぬ情熱を注いできました。
　仲間たちと全国各地を飛び回り、今までに数え切れないほどの神社を綺麗に修繕してきました。
　もう、老人ともいえる年齢になり、最後にこの神社を修繕してから宮大工の仕事を引退したいと考えています。
　
　しかし、山の麓にあるこの神社は近隣の町からも遠く、近年、魔天神による侵略が激しくなっていることもあり資材の運搬や修繕工事にも危険が伴います。
　仲間の宮大工も高齢な職人が多いため皆腰が重く、危険も伴うため慎重で、なかなかこの神社の修繕工事に踏み切れませんでした。
　
　「やはり、ワシらだけじゃ厳しいよな…国司さまに相談してみるか」
　
　親方は、一度町に戻って国司に相談しようと神社を後にしました。
　しかし、帰りの道中でとんでもない者と出くわしてしまいます。それは、殺王闘士たちでした。
　
　(くそっ、ワシとしたことが。まだ、ここで死ぬわけには…)
　
　親方は、殺王闘士と遭遇した瞬間に、どこからこんな力が出てきたのか火事場の馬鹿力を発揮して全速力で逃げました。
　
　「あっ！」
　
　しかし、殺王闘士たちから逃亡している最中で、手に持っていた命の次に大切な大工道具を落としてしまったのです。
　結果的に、これが親方の命を救うことになりました。
　落とした大工道具に殺王闘士たちが気を取られている間に、何とか逃げ切ることができたのです。
　しかし、長年苦労を共にしてきた大切な大工道具は、殺王闘士に奪われてしまいました。
　
　途中で、街道を走っている馬車に乗せてもらい町に戻っている最中も、全く生きた心地がしませんでした。
　
　
　……そして、数日後……
　
　御魂闘士たちの元に、火鎧府熊襲の国司からこんな依頼がありました。
　
　神社の修繕工事が安全に出来るように宮大工たちを手伝ってほしい、そして殺王闘士に奪われた親方の大工道具を取り戻してほしいと。
　

皆様こんにちは。ＧＭのダイキと申します。
このシナリオを見ていただきありがとうございます。

今回のシナリオの目的は、火鎧府熊襲にある見捨てられてすっかり荒れ果ててしまった神社の修繕を手伝ってあげることです。
そして、宮大工の親方が神社の下見に行った際に、殺王闘士たちに大事な大工道具を奪われてしまったとのことなので取り返してあげましょう。

皆様にお願いしたいのは、下記の３つです。

・神社の修繕を手伝う
宮大工の職人さんたちは高齢な方が多いので、積極的に力仕事を手伝ってあげましょう。
もし、修繕工事の途中で殺王闘士が襲ってくることがあったら、職人さんや神社に被害がおよばないように守ってあげましょう。

・資材の輸送を手伝う
二つの筏に、木材などの神社の修繕に使用する資材を載せて河川から資材の輸送を行うとのことです。
町から現場の神社まではなかなか距離があり、輸送には半日ほどかかりそうです。
筏の上から櫂(オール)で漕いで輸送を手伝うのと、もし殺王闘士が襲ってきたら護衛として職人さんや資材を守ってあげてください。


・親方の大工道具を取り戻す
宮大工の親方の、命の次に大切な大工道具が殺王闘士たちに奪われてしまったとのことです。
どうやら、その殺王闘士たちは火鎧府熊襲の北の方をうろついているようなので、見つけ出して大工道具を取り戻してあげましょう。