シナリオガイド
冒険者として生きたい娘と、商人の父を説得しよう!
シナリオ名:冒険者になりたい! / 担当マスター:御影イズミ
ローランド、連合首都ザンテンブルク……のある商家にて。
商人アードラー・サージュとその娘クレーエ・サージュの喧嘩が今日も聞こえてきます。
「お父さんのわからずや! 商人をやるにも、冒険者がいないと危険だってこと知ってるでしょ!?」
「何も、お前がやる必要はないだろう!? 一人娘のお前をそんな危険な仕事にいかせるなんて……」
「あたしには先輩たちがいるから大丈夫だって! いってきまーす!」
「あっ、おい!?」
父親の静止を振り切って、クレーエは今日も冒険者としての経験を積むために仕事を探しに出向きます。
******
「はあ……」
商人ギルドの大きな椅子に座り、大きくため息を付いてうなだれているアードラー。
当然、頭に浮かぶのは今朝の喧嘩のことです。
父親にとっては大事な一人娘が危険な仕事に出向くということは、とにかく心配でたまりません。
何がそんなに娘の心を駆り立てるのか。冒険は他の者に任せておけばいいんじゃないのかと、色々と言いたいことはあるようです。
その愚痴を仲間の商人たちにも零したところ、アードラーに賛同する人や疑問に思う人が多数出てきました。
「アードラーさんよ、クレーエちゃんが立派になるのはいいじゃん。何がそんなに嫌なのさ?」
「嫌っていうか……これ、クレーエには内緒にしてくれよ?」
アードラーが言うには、娘が亡くなった冒険者の嫁そっくりになっていくと、同じように冒険で亡くなってしまうんじゃないかと気が気でないのです。
幼かったクレーエには母親の話はしておらず、亡くなった理由も病死としか伝えていません。
なので、彼女が冒険に出てしまうと同じ道を辿ってしまうんじゃないかと不安で仕方ないそうです。
「ああ……あの子の冒険心を止められたらなぁ……」
「まあでも、奥さん強かったじゃん? お前と奥さんの血を引いてるなら、きっと大丈夫だろ」
「だと、いいんだがなぁ……」
もう一度大きなため息を付いたアードラー。
そのうち、仲間から声がかけられます。
「おーい、アードラーさん、そろそろ冒険者の方々が到着するぞー」
「っと、そろそろか。荷物の準備を頼んだ」
「はいよー」
******
一方で、街中の道端にて。
「それで、親父さんの静止振り切って来たわけだ」
「はい!」
「いい笑顔だなあ……」
大きくため息を付いた冒険者、ライアー・シェルシェールは眉根を寄せて頭を抱えます。
まさか前回手助けをした冒険者が商人の家出身で、しかも一人娘だったなんて誰が想像できたでしょうか。
でもそんな彼女の冒険者魂は揺るがないし、止まらないのでしょう。1つの仕事を持ってきたと言います。
ライアーが見せてもらった仕事の依頼書に書かれていたのは、商人の護衛。
途中で他の冒険者も一緒に連れて、ザンテンブルグから小さな街をいくつか回るために荷物を運ぶ手伝いをして欲しいという簡単な依頼。
まだまだ初心者なクレーエですが、街と街を巡るのも大事な冒険者の心得だ! とこの仕事を選んだようです。
ライアーもそろそろ仕事の復帰をしなければならないからと、リハビリがてらに一緒に手伝うことになったのですが……1つ、今回の仕事には気がかりな点があったそうです。
(これ、親父さんを護衛する可能性あるのでは……??)
……ライアーのその考えは、見事に当たっていました。
商人ギルドに向かうクレーエの顔が徐々に青ざめていくのです。
「あっ、えっ!?」
「クレーエ!!?」
待ち合わせしていた商人はまさしく、アードラー・サージュ……クレーエの父親。
ライアーの予想通りに、クレーエは父親の護衛をすることになったのです。
「……ひとまず、仕事しよう。な?」
ライアーの一言に、クレーエもアードラーも承諾。
気まずい雰囲気のままに、冒険が始まりました。
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(今後のことを考えると、クレーエと親父さんを納得させないとマズいか……)
ふと、ライアーは考えます。
クレーエが冒険者になる、ならないどちらを取ったとしても、2人の話を聞いて納得させなければずっと関係がひび割れたままになるだろうと。
そのためライアーは手伝ってくれる冒険者達に向けて、2人の説得をお願いしたいと告げました。
娘を意地でも冒険者にしたくない父、アードラー。
絶対に冒険者になるんだと意気込む娘、クレーエ。
2人のすれ違いは、果たしてどうなるのでしょう?
担当マスターより
初めましての方は初めまして、御影イズミです。
前作「初めての冒険」ではお世話になりました。
その続編となります第3弾、今回はクレーエと彼女の父アードラーを説得するシナリオとなります。
◆依頼について
今回の依頼は「サージュ商会の荷物の運び出し」を行っております。
砂船を使って様々な村への荷物を運んだりする程度の簡単なお仕事……なのですが、その依頼人がクレーエの父であるアードラー。
彼は「娘を危険に晒したくない」という理由から、クレーエを冒険者にしたくないと思っています。
ですが本当の理由(以下記載)は娘に伝えておらず、すれ違いを起こしているようです。
またクレーエ側もある理由(以下記載)から、絶対に冒険者になる! と意気込んでいます。
今回の目的はクレーエとアードラーを説得が本来の目的となります。
最終的にクレーエが冒険者として継続するかどうか、それはアクション次第です。
◆クレーエの意見
・冒険楽しいし、商人として生きるよりも冒険者になってもっといろんな世界を見たい。
・どちらの知識も持っていれば、臨機応変な対応ができるから。
・いざって時には商人の父を守る技術を身に着けられる!
・あとついでに、ライアーさんを超えてみたい。(※これだけは私情)
◆アードラーの意見
・亡くなった妻が元冒険者だった故に、同じ末路を娘には辿ってほしくない。
・知識と実践は違うもの。対応はそれぞれに合わせて行えばいい。
・娘が冒険者になったら割り当てられる親の気持ちにもなって。
・あとついでに、そこのライアーというヤツと一緒にいるのが気に食わん。(※これだけは私情)
◆ライアーの意見
・クレーエが冒険者になる、ならないのどちらにしてもこの喧嘩状態は非常にマズい。
・個人的にはどちらになってもサージュ商会との繋がりはあった方がいい。
・クレーエ、アードラー、どちらの意見もわかってしまうので何も言えない。
・あとついでに、なんかいろんな私情で巻き込まれてる予感がするのでほんと、たすけてください。
以上の意見を冒険者の皆さんは知ってる形にしてアクションを書いて頂いてOKです。
素敵なアクションをお待ちしております。
・クレーエを説得する! 【現在のMC参加人数:2】
・目的
クレーエの意見をもとに、彼女を説得してみる。
・動機
意見についてはよくわかる。でも、少し落ち着いて欲しい。
・手段
あんまり興奮気味になると、感情に任せて喋ってしまうのでまずは会話して落ち着かせる。
その後、何故冒険者になりたいのかの理由を尋ねて、それを話してみたらどうかと伝える。
父親との会話は、出来れば誰か一緒がいいかもね。
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・アードラーを説得する! 【現在のMC参加人数:1】
・目的
アードラーの意見をもとに、彼を説得してみる。
・動機
冒険者にしたくない気持ちもよく分かるが、突っぱねるだけでは始まらないと思うから。
・手段
父親として、そして妻を亡くした理由がそれならばきっちりと話しておいた方がいい。
クレーエはきっと冒険者として自立するのは、奥さんの血を引いているからだ。
全てをはっきりと話してから、彼女にもう一度冒険者になりたいかどうかを聞いてみるといいかもしれない。
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・同時に話してみる! 【現在のMC参加人数:4】
・目的
仲裁係として介入し、2人を説得してみる。
・動機
2人きりで話すよりは、誰かがいたほうが会話しやすいと思って。
・手段
意見を聞いて、2人の心情を聞いたら仲裁係として介入。
最終的に自分の道を決めるのはクレーエだから、会話を終えた後にクレーエに聞いてみればいい。
その上で判断を下してもらったほうが、きっと2人も納得が行くと思うから。
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