クリエイティブRPG

ひび割れた水面の声

リアクション公開中!

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ひび割れた水面の声
基本情報

マスター:伊勢 朗
ワールド:バイナリア
 
 

料金

MC参加:200ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2021年10月19日公開!

シナリオガイド

それは「全ての」重要参考人を見つけ、保護する任務

シナリオ名:ひび割れた水面の声 / 担当マスター:伊勢 朗


 「ああ、そレは……」
 後一歩で思い出せる予感が、彼にはあります。けれど予感は、所詮予感でしかありませんでした。何度試みても同じ。手を伸ばせば届きそうな、その感覚だけが頭にこびりついています。

 思い出そうとするほどに、記憶の輪郭はぼやけました。その遺産を隠したのは、本当に自分だったか。実は誰かに聞いた話を、自身の体験と思い込んでいるだけではないか。そもそも自分は何者だろう。この名前は本名? 出身地は? 東と西、どちらに属していた?
 ——何もかもが忘却の彼方。紡ぐ言葉も、泡沫のよう。

 確かなのは今、保安局に追われていること。そして「A機関」へ遺産を託すと決めたこと。
それが真実をもたらすかはわかりません。どちらでも良いと、男は思っていました。
 自身の感情に、無関心なのです。それは彼にとって、微風のように頬を撫で通り過ぎて行くだけの代物。残り僅かな人生に、何の影響も及ぼしません。

 男——テルリカと名乗っています——は、その日A機関の支部長室を訪ねました。
 「入るのだ」
 リュドミラが迎えると、彼は軽く会釈し、覚えている限りの『全ての自分』の所在地を伝えます。

 「一人は東トリス。酒場。逆三角の看板が目印です。店主はライカンスロープだったはず。その地下に、灰色の髪をした男がいます。彼は、酔っ払いの無気力なテルリカですよ」

 「もう一人は西トリス。教会。眼鏡をかけた聖職者。その青年は、実直で聡明なテルリカなので、あなた方の話にも耳を傾けると思います」

 「最後の1人は所在地不明。ですが、記憶にはシチナーという単語があります。恐らく東でしょう。路面電車好きなムーンチャイルドの少年。彼は、偏屈で芸術肌なテルリカです」

 話が終わると、リュドミラはエージェントたちへ連絡しました。
 任務を告げられた彼らは、首を傾げます。内容は以下のようなものでした。

 『任務は、現在リュドミラが保護しているテルリカの居場所を、全て突き止めること』

 『リュドミラの元にいる者も含め、テルリカは4人いる』

 『テルリカは「ある遺産」の情報を握っている。しかし、どのテルリカが、どれほどの情報を持っているかは不明。故に、理想は全てのテルリカを保護し、情報を聞き出すこと』

 『東にいるテルリカたちは、保安局から追われている。細心の注意を払え』

 内容がどうであれ、任務は任務。遂行する以外の選択肢はありません。
 エージェント達は受けた命を全うすべく、それぞれの目的地へ足を向けます。
 そうして、『全ての』重要参考人を見つけ出す1日が始まりました。

 それは遺産にまつわる、とある記憶の話。
 逃げ水のような思い出へ手を伸ばす、平凡な男の話。
担当マスターより

▼担当マスター:伊勢 朗

マスターコメント

こんにちは、伊勢と申します。
当シナリオにおいて、必要な情報を以下に記載致します。


■テルリカについて■


 幾つもの記憶を持つ男。元はひとりの人物でしたが『「存在を分割する力を持つ」と推測される遺産』を手にし、複数の人間となりました。分割当初は48人のテルリカがいましたが、そのほとんどが死に、現在は4人が残るのみです。
 「遺産」の力で分割されて以後、それぞれ異なる人生を送った結果、別の種族となった者もいます。

 彼らの頭には時折、断片的な「自分以外のテルリカの記憶」が流れ込んできます。そのせいで、どれが「自身で体験した記憶か」がわかりません。また「ひとりのテルリカ」だった頃の記憶も分割されたせいで、自分について知らないことがあります。大半のテルリカが死亡しているため、取り戻せない記憶もあるようです。

 今回の任務は3人のテルリカを保護し、それぞれが持つ「遺産に関する記憶」を聞き出すことです。

 ただし、その情報は保安局も掴んでおり、彼を狙っています。皆様は追っ手を出し抜き、先にその居所を突き止めなければなりません。

※『「存在を分割する力を持つ」と推測される遺産』は、本シナリオのみに登場するものです。また、プレイヤーへの遺産付与はパブリックシナリオに限りますので、本シナリオで遺産を入手することはありません。


■全パートに共通した注意事項■


 保護した際、プレイヤーはテルリカへ「遺産について」もしくは「彼の記憶について」質問できます。できるのは、どちらか一方のみです。もし両方おこなった場合は片方が無効となるので、ご注意くださいませ。

・「遺産について」質問する場合の例
 「遺産の隠し場所」「姿形」「性質」「どう入手したか」など。

・「テルリカの記憶について」を質問する場合の例
 「名前」「出身地」「家族の有無」「職業」「思い出の場所」など。

 何をどう聞くかはあなた次第。それによって判明する実実も変わるかもしれません。
 

■パートごとの詳細について■


 アクションパートは3つ。以下が、パートごとの詳細です。


・Aパート 東トリスの酒場にいるテルリカを保護する

 このテルリカは、酒場の店主が地下室の隠し部屋に匿っています。店主はライカンスロープで、用心深い人物です。事情を話したところで、恐らく信じて貰えないでしょう。かといって強引に行けば騒ぎになり、保安局に勘付かれてしまいます。

 店主は7日に1度、特別な酒を買い付けに行くそうです。その日だけは、騙され易いアルバイトの女性が店を切り盛りしているとのこと。地下にある隠し部屋の鍵の場所も、彼女は知っています。

 保安局は、テルリカが酒場にいると見当はついているものの、部屋の場所を見つけられずにいます。そして常に周辺を巡回し、監視しているようです。ですから、テルリカを保護し連れ出す際は、彼が見つからないよう何らかの策が必要となります。

 例としては「テルリカを変装させる」「騒ぎを起こし、保安局の注意を逸らす」などです。


・Bパート 西トリスの教会で働くテルリカを保護する

 このテルリカは、教会で聖職者として働いています。しかし、それは表の顔。実はエージェントであり、東側のスパイを探しています。西トリスで活動しているため、リュドミラのもとに情報がなかったのです。
 テルリカは、同業である皆様に協力的です。しかし彼にも任務があります。事情を聞けば、彼はきっとこう答えるでしょう。「この任務が完了したら君たちに協力しよう。約束するよ」と。

 彼が教会で働くのは、スパイがそこに通っていると突き止めたからです。そこまでわかっていながら見つけ出せないのは、情報が錯綜しているせいでした。情報は以下の二つ。
 情報1『スパイは教会の北に住んでいる。ヴァンパイアである』
 情報2『スパイは教会の南に住んでいる。サイボーグである』

 どちらが正しいか不明のため、下手に動けないようです。
 皆さまが協力すれば、彼は南の調査へ向かうでしょう。
 皆さまは、北の調査へ向かう可能性が高いです。そこではヴァンパイアたちとの戦闘になるでしょう。ヴァンパイアに有効な攻撃手段を用意して、任務に臨んでください。
 ヴァンパイアを捕まえるか倒すかは自由です。


・Cパート 東トリスで放浪生活を送るテルリカを保護する

 このテルリカは、住所不定です。道行く人の似顔絵を描いたり、知り合いの美術商を通じて作品を発表するなどして、日銭を稼いでいます。入ったお金は、その日のうちに使ってしまうそうです。食べるのが好きで、作品に関しては嘘をつかない人物とのこと。

 保安局に目を付けられており、末端の警察官にも逮捕命令が下っています。しかし、街を知り尽くす彼は、まだ一度も捕まっていません。
 恐らく、保護しに行く日も追われているでしょう。
 彼はエージェントにも非協力的です。事情を話しても、皆さまを「囮として利用できるもの」くらいにしか考えません。

 つまり行うべきは「テルリカの追跡および捕縛」となります。

 彼は普段から「自分の居場所に関して嘘の情報を流す」「知り合いの店に入り、その裏口から出ていく」といった手段を用いています。捕らえるには、職能などを活かして情報を集め、追い詰める必要があるでしょう。

 テルリカは路面電車を好みます。正確な目撃情報を得られる可能性が高いのは、これを利用している時です。
 また、警察官の元には、テルリカが意図的に流した情報が行くようです。自分が逃げる方角とは、真逆へ誘導できるように。

 「街を知り尽くしている」とは、裏を返せば「街のあらゆる場所へ顔を出す」ということ。ですから居所さえ掴めば、表の顔の職能を活かし、逃げ道を誘導あるいは制限できるかもしれません。


 パートごとの詳細は以上となります。
 思い思いの方法でテルリカを保護し、情報を聞き出してくださいませ。 

東トリスの酒場にいるテルリカを保護する 【現在のMC参加人数:3】

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西トリスの教会で働くテルリカを保護する 【現在のMC参加人数:8】

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東トリスで放浪生活を送るテルリカを保護する 【現在のMC参加人数:8】

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