クリエイティブRPG

酷薄たる陥穽

リアクション公開中!

酷薄たる陥穽
基本情報

マスター:寺岡志乃
ワールド:蒼空Re
 
 

料金

MC参加:100ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:2
文字数追加:不可

スケジュール

2020年09月15日公開!

シナリオガイド

ドゥルジ襲来!人質に取られた学園生を救い、狙われたシラギを守り抜け!

シナリオ名:酷薄たる陥穽 / 担当マスター:寺岡志乃


 
●遺跡

 鬱蒼と木々繁る密林地帯にひっそりと、その遺跡はありました。

 死龍の背から飛び降りたドゥルジは、を置く部屋へ向かうと、回収してきたばかりのを石山の一番上に積み重ねました。
 そして、ここ数カ月かけて集めたたちを眺めます。
 何かが起きることを期待して――
 しかしの山は彼の望みに反して、何の反応も見せませんでした。

「……不活性の物が多すぎるんだ。活性化したが、もっと必要だ

 まるで自分に言い聞かせるような言葉。それはもはやドゥルジには、疲労と苦痛、そして呪いとほぼ同義語でしかありませんでした。
 なぜなら彼は、アエーシュマをよみがえらせることに、少なからぬ迷いを感じているからです。
 それでもしなくてはいけないとの思いに、じっとの山を見つめて煩悶する彼に、背後から話しかける者がいました。

《ドゥルジ。帰っていたのね》

 頭の中に響いた優しい声。
 振り返ったドゥルジは、心話を発した彼女のもとへ行き、車椅子ごと抱き締めます。

「ただいま、母さん。知らせなくてごめん。でも、すぐに出るから必要ないかなと思って」
《ここにいて、私に気付かれないで動くなんて不可能よ。知っているでしょう?
 それより、また出かけてしまうの? 最近は出かけてばかりね。もう少しゆっくりしたらどう? 顔色が悪いわ》

 アストー
 彼女は生まれながらにしてその身を構成するの大半が不全で、声を発することができず、両足も動きません。
 唯一自由に動く両手で顔に触れてきた彼女が、指先から自身の力を彼に注ぎこんでいることに気付いて、ドゥルジはその手を掴み、優しく押し戻しました。

「もう行かないと」
《だけどあなた――》
「回収したを置きに帰っただけだから。もう次も見つけてあるんだ。それを取りに行ってくる。
 睡眠槽にいるドルグワントを起動させて、何体か連れて行くよ。彼らに手伝わせるから、心配しないで」
《……無茶しない?》
「しない」

 約束、とのほほ笑みを浮かべながらドゥルジが思い出しているのは、あの海辺の村で遭遇したコントラクターたちのことでした。
 シラギを守るような彼らのあの動きからして、きっと今度も邪魔をしてくるに違いありません。

(あいつだけは絶対殺す)

 ドゥルジはそう決めていました。
 なぜなら昔、集めをシラギが邪魔したせいで、ドゥルジは一度崩壊死しかけたからです。
 そのとき彼のの一部がシラギの体内に入りました。
 ドゥルジが復活できたのは、アストーがドルグワントを使って内海に散った彼のを集め、不足分は自らの身を砕いて与えてくれたからです。
 そのせいで、今ではアストーも崩壊死の危険にさらされることになってしまっていました。

 愛しい母。
 大切なのは彼女だけ。
 彼女の願いを叶えるためなら何でもする。
 たとえそれが、あのアエーシュマをよみがえらせることだとしても。

 このまま力を使い続ければ、遠からず自分が崩壊死するのはわかっていました。
(それまでにを集めて、アエーシュマをよみがえらせる。
 母のために)

「行ってくるよ、母さん」

 ドゥルジは自らの迷いを振り切り、決意を強く、新たにして、部屋を出て行きました。



●蒼空学園

 その日、シラギは蒼空学園校長御神楽 環菜(みかぐら・かんな)を訪ねて、蒼空学園に来ていました。
 環菜とシラギは旧知の仲です。
 昔、村を襲ったドゥルジと戦って仲間と恋人を殺され、自身も重傷を負って死にかけたシラギに、生きる気力を取り戻してくれたのが環菜でした。

「それじゃ、これはあなたに預けるとするわね」

 保管室から取ってきた箱を、環菜はシラギに差し出します。
 中身がであることは、見なくても分かりました。シラギの体内に今も宿るが反応しているからです。
 長く共に生きていると少しは通じるところも出てくるのか、体内のは歓喜しているように感じられました。

「ああ、ありがとう。無理を言ってすまないね、嬢ちゃん」
「でも本当にいいの? あなたが危険になるわよ?」
「ドゥルジはよみがえっておるのじゃ、これがなくともわしが危険なのは変わらんよ。どうせ危険なら、2つ別々にしておくこともあるまいて」
「あなたがここに残るという選択肢もあるわ。学園があなたを保護する」

 環菜の提案に、シラギは首を振りました。

「ここの生徒たちを巻き込むわけにはいかんよ」
「村人たちならいいわけ?」
「村には戻らん。こやつとわしが行くのは、別の場所じゃ」
「そこがどこかを教えてくれる気もないのね」

 わかっている、と不服そうな環菜にも、シラギはただニコニコと笑顔を返すだけでした。

 シラギはを手に、蒼空学園を去りました。
 しかし時すでに遅く、ドゥルジの手は学園に忍び寄っていたのです。


※          ※          ※



 放課後。

「む~~~。ダーリンから、もう1カ月もメールが来ない~」

 ヴァルキリーの少女リーレン・リーンは携帯の画面を見つめながら、はーっと重いため息をつきました。

「なんだ、まだあきらめてなかったのか。無駄無駄。見込みないって」

 パートナーでコントラクターの松原 タケシ(まつばら・たけし)は、大好物のアイスバーソーダ味を手に笑っています。

「くすん。
 あーあ。今度こそ、運命のダーリンに出会えたと思ったんだけどなぁ…」

 パチン、と携帯を閉じたとき。
 何かに強く背中を押され、彼女は地面に倒れました。
 そのままぴくりとも動きません。

「リーレン! どうしたっ!」

 駆け寄ろうとしたタケシの目前、まるで流星のようにいくつもの小さな何かが蒼空学園に降りそそぎます。
 校舎外にいた者たち、窓の近くにいた者たちと、それがぶつかった者たちがばたばたと倒れていって、一気に学園は騒然となりました。

「リーレン! ――くそッ、なんだ? この穴は!」

 小さな丸い穴が、リーレンの背中にあいていました。

「前に出てない……ってことは、体内に入ったままってことか!
 一体なんだってこんな…」

 そのとき、巨大な何かが上空から突如飛来しました。
 圧力を伴った風が校庭にいた者たち全員をなぎ倒し、ひざまずかせます。
 熱波が疾走したと思うやサッカーのゴールポストを一瞬で灰燼へと変えました。


「人間! 仲間の命が惜しければ俺に従え!」


 宙に浮かんだ少年――ドゥルジは、学園を足下に見下ろして、高らかにそう宣言しました。

「おまえたちがを持っているのは知っている! あれはおれの物だ、返してもらうぞ!」
 

担当マスターより

▼担当マスター:寺岡志乃

マスターコメント

 こんにちは、またははじめまして。寺岡志乃といいます。
 こちらは『死したる龍との遭遇』『迎神祭へ行こう』シナリオの続きとなっています。
 ですが、前2作に不参加でも、今回のガイドの内容だけで問題なく参加できます。よろしくお願いいたします。


【今回の目的】
 ドゥルジを倒す。


【現在の状況】
 ドゥルジは石が蒼空学園から持ち出されていることにまだ気付いていません。生徒たちに自らの石を埋め込み、彼らを人質として石を要求しています。
 いつかの時点で、学園を守るために環菜は事実を彼に告げるでしょう。(※これはシラギの望みでもあります)
 また、石を撃ち込まれた生徒についてですが、この小石は彼の支配下にあるため生徒たちの精神に影響を及ぼし、覚めない悪夢に閉じ込めて体力を消耗させています。
 撃ち込まれた生徒はLCでもMCでも構いません。また、悪夢の内容も自由に決めてくださってOKです。悪夢の内容がアクションにない場合は悪夢描写をしません。眠っているだけです。
 これは学園にいる全生徒でもありませんから、LCの1人あるいは友人のパートナーで、自分のキャラたちは無傷というのもOKです。
 ※小石は心臓近くに撃ち込まれているため取り出せません。ドゥルジが回収するか、ドゥルジの力が弱まるかしない限り、解除は不可能です。
 ※ドゥルジは空を自在に動きますが、長距離移動には死龍を使っています。今回、蒼空学園には火属性の死龍で来ていますが、自身が攻撃されない限り、死龍は戦闘に参加しません。


【NPCについて】
・ドゥルジ
 外見は人と同じ姿をしていますが、根本的に人ではなくモンスターです。全身が不思議な石で構成されています。
 彼は主に高密度エネルギーを弾や風、真空波として使います。強力なサイコキネシスの持ち主と思ってください。
 全身がエネルギー体なので、その強弱は彼の精神状態や体力に比例します。
 遠距離攻撃はできませんが、30メートル程度の距離でしたらエネルギー弾を撃ち込んできます。しかし視力は人と同じなので、視認距離によって精度は変化します。
 威力は一度に撃ち出される個数によって変化します。数が多いだけ、力は分散されます。連射も同じですが、1発で5センチ程度の鉄板を軽く貫通します。複数個でも、銃弾並の威力があります。
 防御には不可視の防壁(バリア)を展開しますが、常時張っているわけではありません。
 張る大きさによって層の厚さが変わり、小さいほど厚く、大きいほど薄くなりますが、全身を覆うほど薄くても至近距離から撃たない限り拳銃程度の銃弾は貫通しません。
 また、張っているときは攻撃できません。攻撃か防御か、できるのは一方のみです。
 こんなことをしていますが戦闘には否定的で、無駄な殺戮を好みません。が、殺すことに躊躇もありません。
 ※彼は何がなんでも石を集めてアエーシュマをよみがえらせると決めています。説得する場合、高難易度となるでしょう。

・ドルグワント
 男性体2体、女性体が1体います。
 男性体はドゥルジそっくりの外見です。違いは頬に「D」のマークがあること。その下にナンバーがあり、100900、100703、100046とあります。
 基本的なことであれば自己判断して動きます。しかし自我はなく、ドゥルジの命令しかききません。ドゥルジと全く同じ技を使いますが、ドゥルジよりレベルは低く、自己判断力がないため動きも読みやすいでしょう。
 全員が思念波でつながって常にフィードバックして学習しており、全体を把握して敵に対処しています。そのため、同じ攻撃は別のドルグワントには通用しないかもしれません。

・シラギ
 外見年齢80前後。杖をついて歩いている、しぼんだ柿のような印象の老人。
 コントラクターで、かつてドゥルジと戦い、村のご神体の石を使って彼を撃退しました。その際ドゥルジの石を体内に取り込んでいます。
 ドゥルジは彼を殺して石を取り戻す気でいます。
 彼は現在自分が用意した森の中の小屋に向かっている途中です。


【注意点】
1.ガイドにある、遺跡でのことはPL情報です。アクションに組み込むことはできません。
  (※アクションで聞き出すことができたら、以後情報として扱えます)
2.今回、遺跡は扱いません。遺跡に関する情報が全く出ていないためです。遺跡攻略は次回以降のシナリオとなります。遺跡にアクションをかけられた場合、自動失敗となる確率が高いでしょう。
3.石に素手で触れると浸食されます。ナノ単位で媒体を埋め込まれ、以後は石に誘惑され、操られます。取り扱い注意。
  触れない状態で近距離から思念波での誘惑をかけられた場合、他者が正気づかせることが可能です。
4.ドゥルジの石も、砕かれた石は3と同じ現象を起こしますが、ドルグワントの石には浸食作用がありません。こぶしで戦うなどで砕き、接触したとしても操られることはありません。
5.今回はシリアスバトルシナリオです。無茶な行動は、結果として行動不能の大けがにつながる場合もあります。お気をつけください。


それでは、皆さんの個性あふれるアクションをお待ちしております。

ドゥルジと戦う

5

ドルグワントと戦う

3

シラギを守る

3

その他

1