クリエイティブRPG

馬車強盗を捕まえて

リアクション公開中!

馬車強盗を捕まえて
基本情報

マスター:有沢楓花
ワールド:蒼空Re
 
 

料金

MC参加:100ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:1
文字数追加:不可

スケジュール

2020年10月01日公開!

シナリオガイド

お嬢様の馬車を狙う奇妙な強盗。その目的は……?

シナリオ名:馬車強盗を捕まえて / 担当マスター:有沢楓花




 ヴァイシャリーの外れにある一軒のティーハウス<踊る薬缶>
 そこは、一人の人間の店主が一人のゆる族と共に営むお店です。
 紅茶を始めとした飲み物とスイーツ、軽食が提供されるこのお店にはいつもどこかほっとするような空気が流れています。
 お店には多様な種族のお客さんが訪れますが、幾らかは店の奥にある掲示板目当てです。
 様々な人が困りごとを張り紙にしていき、気が向いた人が解決のため手を挙げるのです。
 足りない刺繍糸の買い出し、迷い犬探し、庭木の手入れ、それからモンスター退治まで。
 今日も一枚、新しい紙が貼られました。


 店主である50代ほどの人の良さそうな、恰幅の良い女性――店主の楢山 晴(ならやま はる)は、依頼人をなだめていました。
「心配しなくてももう大丈夫よ、さあお茶を飲んで。おかわりは? ……いい? まずは何があったのか始めから話してくれる?」
 百合園女学院の制服姿の華奢な少女は、長い髪に埋もれるように頷くと顔を上げます。
 一年生であるという彼女が引き合わされているのは、ちょうど紙が貼られたところに居合わせた客、百合園の生徒村上 琴理(むらかみ ことり)でした。
「百合園の送迎馬車が襲撃される事件が起きているんです」
 百合園女学院の生徒が馬車通学をする光景はそれほど珍しくはありません。
 ただ、生徒が襲撃されたとなれば学校からの注意喚起なりがあるはずですが、それはありませんでした。
「寡聞にして知らなくて……被害は一件なのでしょうか?」
「被害者のお姉様が、恥なので他言無用と仰って。私が直接聞いたのはその一件です。ただ、おそらく同じような方が他にも……その、何人か被害者がいると噂をちらっと耳にしたので……そうなんじゃないかと思います」
「事件は通学時に起きたのでしょうか?」
「はい……いえ。ええと……馬車の送り迎えの前後です。行きなら生徒をお送り届けた後、帰りなら迎えに行く途中。つまり生徒が乗っていないとき……なんじゃないかと思います。噂なので、はっきりしなくて済みません」
 琴理は語り手と同じく戸惑いました。身代金であるとか財布を狙うとか、そういったことなら、想像がつくのですが。
「でもその……依頼したいのはそのことでは、ないんです」
「他言無用だからですか?」
「ええと……そうなんです。でもお話ししたのは、関係があることだからなんです。
 遂に今日私の馬車が――通院のために少し遅く登校したのですけれど――いつの間にか白いもやに包まれました。
 馬車が止まったと思うと、けたたましい破裂音がして、私は思わず耳を塞いで目を閉じていました。
 そうして気が付いた時には、背もたれのクッションが盗まれていて」
 思い出したのか、彼女は身を震わせました。
 事件というのは、そうなのでした。
 背当てなどに使っているクッションが持ち去られるという奇妙な連続強盗事件です。
 クッション以外に(体調の変化なども含め)被害はないのですが、馬車に何者かに侵入されたというのは気味が悪いものです。特にお嬢様にとっては。
「……ただの変態かどのような意図があってのことかは分かりません、でも、エリュシオンご出身のお姉様方などは、故郷でなければ良い綿も羽根も調達できないなどとお悩みですし……」
 給仕をしていた黒猫のゆる族・クロータ・レインドロップスが「うんうん、よく分かるのにゃ」と頷いています。
「では犯人を特定し捕まえ、目的をはっきりさせれば宜しいでしょうか」
「どうかお願いします」
 頭を下げた少女に、琴理は必ず犯人を捕まえると約束したのでした。


                              *


「ちゃ~らららちゃ~らら~」
 もはや記憶の中にしか存在しないそのメロディを口ずさんでいるのは、イルミンスール森林保全クラブという名の学校非公認サークルのメンバーの部長でした。
 片手に持ったずだ袋に、ポイポイと放り込んでいるのは木の実や野草です。
「それ何ですか? ここ何処ですか?」
 守護天使の青年が首を傾げました。
 草がやたらめったらに生い茂っている中から派手なカルーセルやメルヘンな観覧車が姿を覗かせていました。
 どれも最新・本格からはほど遠い古くて小さなものですが、趣はたっぷりあります。
「これはな、移動遊園地だ。お祭りに合せて来てくれてて、イルミンスールの方にも何度か来たことがあるのだ」
 思い出に浸りつつ、手は止めません。
「へぇ……」
 守護天使はメロディーを真似して口ずさみながら、サボるために部長やその他部員からさりげなく離れ、アトラクションの方へ歩みを進めました。
 草はぼうぼうで、土台や馬車の車輪に蔦が絡みついていますが、ちゃんと手入れをすれば動きそうです。
 もしかしたら、放置されたのはここ2、3ヶ月のことかもしれません。
「もったいないなぁ……」
 前脚を上げた馬の鞍を撫でた時、視線を感じた気がして守護天使は振り向きました。
 そこには何もなく――いえ、つぶらな瞳のウサギのマスコットの像がこちらを見ていました。古ぼけたシルクハットにマントという出で立ちです。
「……このウサギって、名前はあるんですか?」
「そいつはピョン吉太郎という。当時は着ぐるみがショーをしていたのだ。歌って踊れる怪盗ウサギで、特技はイリュージョン、必殺技は百裂爆竹……という設定だ。たぶん、スタッフが少ないから何でも出来る人材を雇っていたんだろう」
 部長は思い出して感傷的になったのか、語尾がそこはかとなくしんみりとしていました。
「辞めた理由って言うのもだな……今触ってるその馬から、はしゃいだ子どもが落ちかけたんだ。そこにオーナーが助けに入って、足を滑らせて……」
「見てたんですか?」
「野草が食べ頃だったからちょっと。……それで足を骨折。人生ままならないな……かなり高齢(とし)だったしな」
「そうですねぇ……」
「一発逆転でもなきゃ無理だろうな。それこそ目玉アトラクションが出来るとか、有名人を呼んでライブするとか、すごいパレードやイリュージョンやるとか……」
 それらには全部先立つものが必要だというのは、部長自身はもとより耳に入れている部員たちも瞬時に理解します。薄い財布をいつも大事に抱えているのですから。
「あとは……ピョン吉太郎がゆるキャラコンテストで入賞するとか」
「そういえば、今度、ゆる族のかわいさと柔らかさを競う大会があるみたいですね。ゆる族をスカウトして賞金狙いましょうか」
 部員がふざけて――いや、半分くらいは本気で――そう言います。
 守護天使がそれらを背中に聞きながらふらふらと散歩していると、綺麗に磨かれた看板が目に入りました。


担当マスターより

▼担当マスター:有沢楓花

マスターコメント

 お久しぶりです、有沢です。
 本シナリオは、「蒼空のフロンティアRe」の世界が舞台です。
 今回皆さんは、ヴァイシャリーの外れにある<踊る薬缶>をきっかけに――或いは百合園女学院からの噂を聞いて、それとも木の実拾いをしていて――事件に関わることになりました。

 依頼の内容は、馬車強盗を捕まえることです。
 百合園女学院を行き交う無人の馬車を狙う犯罪は、ここ1月ほどの間に数件起きているようです。
 何れも御者が気が付かないうちに何者かが侵入、クッションやまくらなど、ふわふわしたもの(ぬいぐるみや人形を除く)を奪って去っていきます。
 琴理は依頼書を見た人々と一緒に事件を解決しようとしています。
 具体的には、依頼人の状況を再現して囮を利用しようとしています。登下校時間帯前後の百合園女学院周辺をゆっくり回ります。
 馬車の中に入れるのは通常4人までですが、満員に近いほど外から不審に思われる確率も上がるかもしれません。
 琴理は馬車の中で気を失うなどの可能性を考えて、別の馬車で遠くから様子を確認し、犯人を尾行するつもりです。

 イルミンスール森林保全クラブのメンバー(現在5人+守護天使)は、特にアクションがない場合には依頼には直接関わらず、遊園地跡地などで食料採取を続けています。


 それでは、アクションをお待ちしています。

囮になる

3

犯人の後を追う

1

聞き込みをする

2

その他の行動

1