三千界のアバター

青い髪の少女の親を探せ

リアクション公開中!

青い髪の少女の親を探せ
基本情報

マスター:小元数乃
ワールド:RWO
 
 

料金

MC参加:100ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2018年04月25日公開!

シナリオガイド

街道沿いにいた少女の親はいったい?

シナリオ名:青い髪の少女の親を探せ / 担当マスター:小元数乃



 ある街道の夜。
 一人の男が歩いていました。
 瞳を隠すサングラスに、口元を隠す高い襟のコート。
 背中には不気味な棺桶を背負っていて、何とも不気味な雰囲気を醸し出しています。
 ですが、男は意外にも善良な一市民――NPCのようでした(『謎の初心者狩りを追え』参照)。
 とある野暮用を片付け、故郷の村へと帰ろうとしていたところなのです。
 そんなときでした。

「ん?」

 男は街道のわきに何かが転がっているのを見つけました。
 本来ならゴミか何かと思い通り過ぎるところですが、男の瞳はサングラス越しであるにもかかわらずそれが何かを明確に見極めていました。

「足……人間か?」

 転がっている何かを隠すぼろキレの端から、小さな人の足が出ていたのです。
 死体遺棄。その文言が男の脳裏をかすめます。

「やれやれ、幾ら治安が悪くなりつつあるとはいえ不信心な輩がいたものだ……。グールになって起き出したらどうする」

 男はため息とともにその足を掴み、せめてきちんと埋葬してやろうとその人間を持ち上げました。

「う~ん。むにゃむにゃ……」
「………………」

 ですが意外なことにそれは生きているではありませんか。驚く男に対し、足を掴まれぶら下げられたそれ――青い髪に赤い瞳を持った、裸の5歳ほど少女は、眠そうに幼い顔をこすると、

「……あぁ、ぱぱぁ!」
「……はい?」

 とんでもないことを言いながら、逆さになったまま男の体に抱きついたのです。




「はぁ……つまり街道で拾ったその娘に、なんでか、知らないけど懐かれたと」
「そういうわけだ。だからその警備を呼ぶためのベルから手を離せ、受付け。べつに犯罪でもなんでもない!」

 翌日。とある町にたどり着いた男は、がっしり背中にしがみつく子供を背負ったまま、冒険者ギルドの門をたたいていました。
 この懐いてきた子供をキチンと親元に返すため、この子の親を探してくれるよう冒険者に頼みに来たようです。

「とはいえ、なんの手がかりもなしとなると難しいかもしれませんよ……」
「そういうだろうと思って、一応現場にあるものを持ってきている」

 そういうと、男は受付カウンターにいくつかの手がかりを載せました。
 端がボロボロでありながら、妙になめらかなぼろきれと、
 何らかの卵のかけらです。

「これは?」
「こいつが転がっている場所に落ちていた。何かの手がかりになるかと思ってな」
「この布……織った様子も見えない一枚布って……なんか生物の膜――飛龍の皮膜のような印象を受ける布ですね。これだけ変わった布なら出所もすぐ見つかるかと。それにこの卵の柄もどこかで見たような」
「本当か!」

 喜び勇む男に対し、男の背中にしがみついた少女は、フンスフンスと鼻を鳴らしながら、男の肩から顔を出します。

「ぱぱぁ、どーしたの?」
「パパじゃないぞ?」
「ふふ。ちょっと待ってね? 今あなたのお母さんについて調べてみるから」

 そういうと受付嬢は、背後にあった書棚から一冊の本を取り出しました。どうやらこの世界のモンスターについて記された図鑑のようです。
 
「ふむふむ。あ、やっぱり……。あの……」
「何か分かったか?」
「はい。どうもその子、人間じゃないっぽいですね」
「……なに?」

 ですが、想定外な答えに男は思わず狼狽えます。そんな男の前に、受付嬢はページが開いた状態の図鑑を差し出しました。
 
「これ。メタモルスライムの赤ん坊ですよ。落ちていた卵はこの図鑑に載っているものに一致しますし、この布みたいなものは卵の内側にできる卵殻膜という保護膜ですね」
「……えっと、まず気になったんだが、スライムって卵生だったか?」
「恐らくはスライムみたいに蠢いて、色々な物に変化するのだろうということで、この名前が与えられていますが、メタモルスライムはスライムとは違う生物です。本当の姿は不明の謎の多いモンスターでして、常に何かしら別の生き物に化けて生活しているようなんです。そのため、いまだに生態系は解明されておらず、そもそもスライムの仲間なのかどうかすら怪しいといったありさまでして。わかっていることは大昔に見つかった卵から、卵生だろうということくらいで」

 そして、この界隈では昔から目撃されているモンスターでもあります。と言う説明と共に、次はカウンターの引き出しから地図を取出し、受付嬢は男の目の前に広げました。
 
「ここ。この山には昔から、不思議な美女が住むと言い伝えられていて、山に人間が迷い込むと突然現れ、山の幸を分けたり、帰り道を教えてくれたりするそうです。でも、その女のすみかが知りたくて後をつけたりすると、目の前で鳥に化けて逃げてしまうんだとか……」
「それがメタモルスライムか?」
「うちのギルドではそう判定しています。特に人的被害とかもないですし、長年放置してきたのですが……卵を産んだ隙を付かれて何者かに、卵を奪われたかもしませんね」
「なら話は簡単だ。とっとこいつを帰しに行ってやればいい」
「それが、ことはそう簡単にはいかないんですよ……」

 受付嬢はそういうと、同じ山の中に描かれたモンスターのマークを指差す。
 
「最近この山には、オーガの集落ができていまして……尋常ならざる被害が出始めているんです。田舎ギルドのうちでは手に余るということで王都のギルドに救援要請を送っているのですが、来てくれるのはいつになることか」
「つまり……」
「現状この山は全面的に立ち入り禁止。山に登ることは禁じられています。大人しく討伐が終わるのを待っていただくか、そのままその御嬢さんを育てる覚悟を決めていただくかのどちらかにしていただけると、うちとしてはありがたいんですが」
「……………」

 あんまりにあんまりすぎる二択に、男があんぐりと口を開ける中、男の背中にしがみついた女の子は、

「ぱぱぁ、どうしたのぉ?」
「…………」

 あくまで無邪気な顔で、そんな質問をぶつけてきました。
 それによって男が思い出したのは、つい最近迷宮で命を落とした娘の顔。それを思い出してしまっては、男としては何もしないという選択肢は取れないようでして……。
 
「いや、俺は山に登るぞ」
「えぇ~」
「そんな、嫌そうな顔するなよ……。一人の親として、子どもと引き離された親なんて悲しいものを、放っておけるわけないだろう」
「あぁ、うん。そう来ますか……仕方ありませんね」

 男の言葉に、受付嬢は再び以来受付用の用紙を取出し、そこにさらさらと依頼文を記載します。

「では、ここに署名と捺印を」
「これは?」
「あなた方の護衛依頼ですよ。その娘を抱えていちゃ、逃げることだって難しいでしょう?」

 そう言ってウィンクをする受付嬢に、男は驚き目を見開きます。そんな男の態度に罰が悪そうな顔をしつつ、

「私だって、好き好んで見捨てろって言っているわけじゃないんですからね?」

 そう言って頬を膨らませる受付嬢に、男はゆっくりと頭を下げました。
 


 こうして、RWOのイベントの開始が、ワールドホライゾンの特異者たちに通達知れました。
 オーガの猛攻をかいくぐり、女の子を母親の元へと届けてください。


担当マスターより

▼担当マスター:小元数乃

マスターコメント

 本シナリオでは親と引き離されたモンスターの子供を、無事山頂にいる母親の元に届けてもらいます。
 ですが山にはオーガの集落が出来上がっており、そうそう簡単には登れそうにありません。
 プレイヤーの皆様には、様々な作戦を駆使しオーガ達の襲撃から棺の男と、青い髪の女の子を守っていただきたいと思います。
 なお、棺の男は歴戦の冒険者ですが、女の子がしがみついているため戦闘には参加できません。
 戦闘行動をとるにしても、女の子をかばうくらいしかできないと考えてください。

男と女の娘の護衛をする

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先行し道の安全を確認する

2