三千界のアバター

ワンダーランド

カッコウの見る夢

リアクション公開中!

カッコウの見る夢
基本情報

マスター:MAO
ワールド:ワンダーランド
 
 

料金

MC参加:100ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2017年12月05日公開!

シナリオガイド

狂い、歪んでいようとも

シナリオ名:カッコウの見る夢 / 担当マスター:MAO



「あぁ――月明かりがとても綺麗な、素晴らしい『夜』だ」

 【夜】に覆われてジャバウォック達が徘徊する村を樹上から見下ろしていた男――カラバ侯爵は、実に楽しそうな声音でそう言って笑顔を浮かべました。

「ん? おやおや。化け物がうろつく村の中を……勇敢なご婦人方だ」

 村の夜道を足早に駆けて行く人影に気づいた侯爵がそちらに目を向けると、それは二人の女性の姿でした。
 ……急ぐ女性達を目で追った先には、月明かりに照らされて青白く浮かび上がる古城が聳え立っていました。
そして古城の前に辿り着いた女性達は、重く閉ざされた扉に向かってしきりに何かを訴え始めました。
 しばらく女性達の話に耳を傾けていた侯爵は、彼女達が発した言葉の端々から読み取った事実を繋ぎ合わせ、今この村で何が起こっているのかを知りました。
 女性達の妹が、夫からの暴力を受けていた事。
 それでも妹は夫を信じ、愛し続けていた事。
 そうして愛して、愛して、愛して……ただ夫からの暴力を耐え忍ぶ妹を心配した姉達が、自分達の嫁ぎ先から彼女の住むこの村を訪ねてきた矢先、突如として村が【夜】に覆われた事。
 その後、村の宿で【夜】が明けるのを待っていた姉達の元へ『夫が暴力を振るわなくなった』という妹からの喜びの手紙が届いて以降、妹との連絡が取れなくなってしまった事。
 いつまで待っても明けない【夜】と音沙汰の無い妹の安否が気になった姉達が意を決して【夜】の村へと飛び出し、妹とその夫が暮らす家を訪ねてみると……妹夫婦が住まうだけのこじんまりとした家だったはずが、それとは似ても似つかない威容を誇る古城となっていた事。

「なるほど……こんな素敵な【夜】を招いた元凶は、どうやらあそこに居るらしい」

 一際顕著な異変を起こしているこの古城に、今回の騒動の原因となった妹夫婦がいるのだろうと推察した侯爵がその外観を眺めている間にも、女性達は古城に居る妹に向かって声をかけ続けていました。
 顔を見せて欲しい。話を聞いて欲しい。本当に夫の暴力は無くなったのか、と。
 しかし女性達の悲痛な呼びかけにも重い扉は閉ざされたまま、古城も不気味な沈黙を続けています。

「外の様子にも、真っ直ぐな親愛にも目を向けず、自らの巣に篭って睦み合う――それもまた愛、か」

 【夜】によってジャバウォックへと変じた人々が徘徊する村にも、肉親の身を案じる言葉にも、古城はただただ無関心を貫くだけ。

「不遇を耐え続けた彼女が得た愛を断ち切るべきか否か――あぁ。これはいい劇になりそうだ。『彼女』に聞かせる物語に……」

 そう言って嬉しそうな笑顔を浮かべた侯爵が一度指を鳴らすと、彼の手には立派な羊皮紙と羽根ペンが握られていました。
 そこにこの村の現状とこの手紙を受け取った人物をこの場所に招くという文面、そしてマザー・グースの詩を一編。
 
 葡萄に ミントに お菓子に コーン
 りんごの種とりんごのトゲ
 針金 いばら 巻きついて
 ガチョウが三羽 おりました
 一羽は東に 飛んで行き
 一羽は西に 飛んで行き
 もう一羽は カッコウの巣の上に
 
 ――それらを羽根ペンでサラサラと羊皮紙にしたためた侯爵は、書き終えた招待状を入れた封筒を蜜蝋で留め、それを宙へと放り投げました。
 彼の手から離れた途端に何十枚にも増えた招待状が四方へと散っていったのを見届けて、これで準備は済んだとばかりに侯爵は手を叩きました。

「さあ、後は舞台に役者が集まるのを待つばかり。この『愛』に対する、君達の答えを見せておくれ」

 たとえその愛が、狂い、歪んでいようとも。
 
担当マスターより

▼担当マスター:MAO

マスターコメント

 ガイドをご覧下さった皆様、こんにちは。こんばんは。
 そして、初めまして。
 本シナリオを担当致します、MAOと申します。
 当ガイドをご覧頂きありがとうございます。
 
 本シナリオは正義の名の下にメメント・モリから続くカラバ侯爵関連の三作目です。
 今回も侯爵から届いた招待状によってとある村を訪れた皆様は、そこで『カッコウの巣』と名づけられた古城に篭る一組の夫婦が起こした異変に関わる事となります。
 
 この村に住んでいた夫婦について
 この村には、とある一組の夫婦が暮らしていました。
 その夫婦の妻は三姉妹の末っ子に生まれた娘で、東の貿易商に嫁いだ長女と、作物が豊かに実る西の農場主に嫁いだ次女に続いて末の妹は心優しいと評判の青年に嫁ぎ、この村で暮らし始めました。
 しかし夫となった青年は年を重ねるにつれ、娘に暴力を振るうようになりました。
 それでも娘は夫を信じ、その暴力に耐えながら彼を愛し続けました。
 何度夫から殴られても、愛し、愛し、愛し続け……やがてその愛は歪んでいき、それが引き金となって村を覆う【夜】が発生してしまいました。
 そして【夜】が発生してからしばらくして、姉に宛てて書かれた『夫の暴力が無くなった』という手紙を最後に、妻は夫と共に姿を見せなくなり、夫婦が住んでいた家は月明かりに照らせた不気味な古城へと変わってしまいました。
 消息を絶った夫婦はこの古城内にいると思われますが、現在どのような状態なのかはわかっておりません。
 ただ、彼らが原因で【夜】が発生している事、一番異変の激しい古城の内部に居る事などから夫婦が普通の状態である可能性は極めて低く、ジャバウォックと化している事も十分に考えられます。
 その場合、この異変を終息させる為には彼らと戦ってでも止めなければなりません。
 しかしその一方で彼女は今ようやく、手に入れたのかもしれないのです。
 その身を苛む暴力では無く、夫からの穏やかな『愛』を……
 
 古城・『カッコウの巣』について
 三姉妹の妹が夫と共に暮らしていた家が【夜】によって変化したものです。
 月明かりに青白く浮かび上がる外観は不気味で、大きな正門は固く閉ざされています。
 この城内のどこかに異変の原因となっている夫婦がいるのですが、正門は閉ざされているので中へ入る際には他に出入り出来る場所を探し出すか、正門の扉をこじ開けるなどの方法を考えなければなりません。
 しかし正門の扉は見上げるほどに大きく、成人男性数人がかりでようやく動くほどの重さと厚さがあるのでこじ開けるのにも骨が折れます。
 城の周りは水が満ちた堀に囲まれ、城内には進路を阻む仕掛けの数々。
 さらには危険な罠まで用いて『巣』への侵入者を徹底的に阻んできますので、古城を探索するのにも警戒が必要です。
 
 三姉妹の長女と次女について
 妹が夫から暴力を受けているのを知って、この村へとやってきた女性達です。
 彼女達もそれぞれ嫁いだ先で幸せに暮らしていたところに妹の境遇を知り、心配した彼女達が村へ到着した直後に【夜】の異変が起こった為、妹とは直接会えないまま、『夫が暴力を振るわなくなった』という手紙を最後に音信不通になってしまいました。
 妹の身を案じている彼女達は妹夫婦の家だった古城を訪れ、そこにいるはずの妹に向けて何度も呼びかけているのですが、一向に中からの反応はありません。
 それでも彼女達は諦めずに、城内に入ろうとする特異者達に同行を求めてきました。
 彼女達の求めに応じると、長女と次女の二人、もしくはどちらか一人と行動を共にする事になります。
 彼女達を連れていた場合、城内で妹夫婦と遭遇した時にこちらの有利に働く可能性があります。
 ただし、道中の仕掛けや罠から彼女達を守る必要性も出てくるので、城を探索する難易度も上がります。
 同行は絶対ではなく断る事も出来るので、状況に応じて受けるか否か判断して下さい。
 ※長女と次女それぞれに、彼女達の同行に応じるアクションが複数あった場合は同行出来ない事もありますので予めご了承下さい。
 
 侯爵について
 今回も特異者達に招待状を送って村へと招き寄せ、皆様がこの事態に対してどのような行動を取るのかを観察しています。
 その顛末を彼は、自身が『彼女』と呼ぶ人物に話して聞かせるつもりのようですが……
 侯爵に会う事を希望される方は、城内を探索していると出会えるかもしれません。
 
 アクションパートについて
 今回のアクションは、妹夫婦を探し出して異変を止めるか、それ以外の行動を選ぶかです。
 彼女の『愛』の結果であるこの状況を認めるのなら、何もせずに村を去ってもかまいません。
 ただし今回も他PCの行動を妨害するアクションは禁止と致します。
 ※招待状に従って一度は村を訪れてからのアクションとなりますので、『招待状を捨てて村には行かなかった』などのアクションは描写が極端に少なくなる場合がございます。
 
 1:妹夫婦を探す
 古城に入って妹夫婦を探し出し、この異変を止める為に行動します。
 古城は侵入するのも、中を探索するのも一筋縄ではいきません。
 そして妹夫婦と遭遇した時には高確率で戦闘になります。
 また、三姉妹の長女と次女を同行させる場合は、彼女達を守る行動も必要です。
 (中に入れる窓などがないか探す・仕掛けや罠を解除して仲間を助ける・同行する長女と次女の護衛・妹夫婦と戦って異変を止めるetc)
 2:城内を探索する
 妹夫婦に関する事以外の理由で、古城の内部を探索します。
 こちらのパートでも仕掛けや罠が作動しますので、自衛出来る手段を持って探索にあたって下さい。
 (侯爵に会って話しをする・城の仕掛けや罠の突破に挑戦するetc)
 3:村へ行く
 古城には向かわずに村の中で行動します。
 村を徘徊するジャバウォックは村人が変じたものなので、大した強さはありません。
 (徘徊するジャバウォックを倒して回る・村人から妹夫婦について話を聞くetc)
 4:村から立ち去る
 今回の事件に関わる事無く村を出ます。
 (妹夫婦の邪魔をしたくないので村を出るetc)
 
 以上が今回のアクションパートとなります。
 この城に彼らにとっての『愛の巣』なのか、それとも……

【夜】妹夫婦を探す

5

【夜】城内を探索する

4

【夜】村へ行く

2

【夜】村から立ち去る

1