シナリオガイド
変態男と大掃除っ!?
シナリオ名:お掃除ヒロイン ライン・ラリットの受難 / 担当マスター:青砥文佳
ユーラメリカ ダウンタウン ――
炎天下の中、こつこつと足音を響かせながら、一人の少女が歩いています。とても大きなリュックを背負っているようです。
歩く度にポニーテールが揺れ、リュックから木の棒のようなものが空へと伸びています。
ふと、口笛が聞こえました。見れば、男が少女を見ていたのです。
男は口元を歪ませながら勿体ぶったようにゆっくりと少女に近づいてきます。男がごみを踏んでいきました。
「よぉ、お嬢ちゃん。一人なのかい?」
少女は頷きました。
「ふぅん? で、こんなとこで何をしに来たんだい? 感心しないねぇ……」
男が少女の髪に触れようとした瞬間、ひゅんと風を切る様な音がし、男の身体が後方へと飛んだのです。
落書きだらけの壁に男は背を打ち、顔を歪ませています。
「なっ、てめぇ! 何、しやがんだ!!!!!! うっ!?」
男は目を見開き、驚愕したのです。男の鼻先に特別な形をしたモップが向けられています。
「ま、まさか……あんたは……」
男はぶるりと震え、太い指先が地面にこびりついたガムに触れました。男は不快そうに眉を寄せます。
「そうよ、あたしはライン!! この街のお掃除ヒロインよ!! ねぇ、手始めにあんたの家を綺麗にしてやるけど、どう?」
ラインは得意げに笑いました。
(あ、あれはライン・ラリットじゃないかっ!?)
パトリック・オドールは双眼鏡を構えたまま、固まっています。
(なんて、可憐なんだ。あのモップで殴り飛ばされたい……ああっ、今、駆け寄ったらラインは俺の気持ちに気付いてくれるだろうか……)
パトリックは身震いし、息を吐きました。双眼鏡を外した顔は驚く程、整っています。
(それでも、行動しなければ、永遠にこの気持ちは俺の中でぐるぐると回っていくだけだ……よし!!)
パトリックは決心し、ラインの元に駆けだしました。
ぱああああーん
すぐにモップ音が響きわたりました。
「ちょ、ちょっと!? あんた、誰っ! 何なのっ!?」
ラインは顔を真っ赤にさせ、怒鳴りました。
へんてこな格好で地面に転がっているパトリックは気絶しており、あろうことか、白目を剥いています。
*******
「なんだ、あの男は……ふん、ラインめ、何がお掃除ヒロインだ! このダスト・デビル様がいるからにはこの街は汚れたままなんだよぉー!! さぁ、お前らぁ、行けぇー!!!」
ダミ声の男がにやりと笑い、街に大量のごみとペンキを持ったイービル達が走り出しました。今日は一段と暴れるようです。
そして、ダストは七色のペンキを持ち、ホワイトホープと呼ばれる大きなモニュメントへと向かったのです。
担当マスターより
本シナリオはダスト・デビルからダウンタウンの治安を守り抜くことです。
そして、壁の落書きや落ちているごみ、貼り付いたガムを取り除き、
汚れきったダウンタウンを綺麗にしましょう!
おもしろアイディア、求む!!
◇◇ダウンタウン◆◆
今回はダウンタウンでも特に治安が悪い一角が舞台となっています。
殺気立った雰囲気を醸し出しており、当然、地面にはガムやごみが沢山、落ちております。
建物には落書きあり、そこら中にステッカーが貼られ、とてつもなく汚れています。
常に臭気が漂い、頑固な汚れがそこら中にあり、大変、目立ちます。
イービル達はあらゆる場所に散っており、ダウンタウンを更に汚くするべく活動をしています。
市民達にもちょっかいを出しているようで命の危機はないですが、
非常に迷惑になっています。
広範囲に結構な人数が散らばっており、素早く移動できる方法があれば効率的に動けます。
*季節は夏、水が気持ち良い季節となります。
□ NPC ライン・ラリット 女性 17歳 163㎝
お掃除ヒロイン 特別な形をしたモップとお掃除アイテムをリュックに詰め込んでいます。
モップが武器になり、モップからは水流を起こすことが出来るようです。
ポニーテール少女 大きい目が特徴 可愛らしい印象ではあるものの、
妖精のように汚い場所に現れ、強引な性格から【獰猛な妖精】と呼ばれ、恐れられています。
黙っていれば、癒し系です。
甘いものが大好きでよく、アイスクリーム屋の前にいます。
「放水開始ぃー!! さぁさぁ、綺麗にするわよーっ!!」
■ リュックの中身 □ モップ以外は貸出可能です。
特別な形のモップ
カラフルな石鹸(様々な香り)
謎の液体(全てを溶かす液体 滅多に使わない)
最強の洗剤(自然に優しいタイプと優しくないタイプあり)
大きなたわし
ハイ・ジャンプシューズ(履くとジャンプ力が上がる靴) 足のサイズ 24cm
強靭な軍手・高フィルター付きのマスク
鋼のようなヘルメット
黒い紐
ハサミ
除菌スプレー(自然に優しいタイプ)
うがい薬
ごみ袋
ほうき・音がしない小さな掃除機
救急箱
薄い布
マッチ
甘いお菓子・甘いジュース
着替え
ウサギのぬいぐるみ
etc……
□ NPC ダスト・デビル【塵旋風】
全身黒ずくめで銀色の瞳だけ見えています。
旋風を起こし、地面の砂や塵を舞い上げ、ダウンタウンを汚す厄介者です。
その風にペンキを乗せ、汚したりもします。
人にいたずら書きをしたりもします。
ダミ声の俺様キャラでどこか抜けていますが、実際の戦闘能力は高いようです(人を傷つけたりはしません)
ラインをかなり、意識しているようで毎回、退治されるもめげません。
ラインに近づくパトリックを毛嫌いします。
街をごみだらけにしようとするイービル達とは別行動で、
ホワイトホープと呼ばれる大きなモニュメントを汚そうとしています。
イービル達の戦闘能力は高くはありませんが、数が多いために厄介です。
■ NPC パトリック・オドール 男性 20歳 190cm
一般人 お掃除ヒロインであるライン・ラリットに一目惚れをした変人、褐色の肌・金短髪・青色の目を持ちます。
無意味に顔が整っており、めげない性格でラインに猛アピールしています(モップを避けたり、避けなかったりと……)
女性にモテるようですが、ライン一筋です。
*今回はラインとともに行動しています。
ラインには嫌がられているようですが、ラインの傍を離れない為に仕方なく、一緒にいます。
そのため、ラインはあまり、動けない様子です。
・【1】ダウンタウンの大清掃 【現在のMC参加人数:8】
まずはごみ拾いからよ!!
壁の落書きもガムも何もかも綺麗にしてやりましょーっ!!
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・【2】ダスト・デビルとの戦闘 【現在のMC参加人数:6】
また、あんたね!! もう、何度来たって、あたしが退治してやるんだから!!
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・【3】イービルとの戦闘 【現在のMC参加人数:5】
こらあっー!! あたしのテリトリーでごみを捨てるんじゃなぁーい!!
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