クリエイティブRPG

緑豊かなアルテラ西部、【王都】ケントルムの街から少し離れたところに広大な畑があります。
陽がさんさんと降り注ぐそこには緑の茎と葉っぱがポツポツと地面から顔をだしています。

「うん、今日も元気そうだね」

農家というよりはいかにも研究者風の白衣に眼鏡の男が葉を見て頷きます。

「今日は天気も気候も良いから栄養水を多めにしようかな」

そう呟いて、大きな栄養水の入った容器を土に挿します。
その後、男は地面にある砂時計を逆さにして簡易椅子に座り……。





「……はっ！」

気づいたときには約２時間ほど経っていました。
うっかり眠ってしまったようです。

恐る恐る畑に目をやると……。

先ほどまで数えるほどしかなかった草が生い茂っていました。

男は声にならない叫びを上げます。
何せあの葉っぱはマンドラゴラという植物で、抜く際に上げる悲鳴は聞いた魔物を凶暴化させてしまいます。

（マズいマズいマズい！！　こんなに沢山のマンドラゴラが鳴いたら街が壊滅してしまう！！！！）

とりあえず駆除しようと近くによると……


バシンッ！！！！


鞭のようにしなやかな蔓が足元の地面を打ちます。
男は蔓の出所を見て固まります。

蔓の出所は畑の奥、紫色の植物でした。

「……あ……アルラウネ……まさかマンドラゴラにつられて集まってきたのか！？」

どうやら少しうたた寝している間に沢山のマンドラゴラと、デモニスである、アルラウネが畑に集まってしまったようです。

男は迫ってくる蔓をなんとかかわしながら街まで逃げ帰り、急いで駆除依頼を出したのでした。

今回のシナリオ目的は「アルラウネ＆マンドラゴラ郡の駆除」となっております。
※マンドラゴラ・アルラウネは今回のシナリオに特別に敵として出ております。


舞台はアルテラ。【王都】ケントルムの街のから、離れた場所にある畑になります。

研究用に飼育していたマンドラゴラがうたた寝の間に仲間を呼び寄せてしまい、その中には大きなアルラウネが一体紛れ込んでいました。
畑ですのでもちろん地面は土。所狭しと並んだマンドラゴラは引き抜くと魔物を一時的に凶暴かさせてしまうという特長があります。
凶暴化した魔物は人が集まるところを目指して進むようです。畑からケントルムまでは少し離れてはいますが楽観視はできません。
よって、駆除の他に、一時的に凶暴化した魔物達を街に入れない工夫もしなければなりません。

男曰く、マンドラゴラはいろいろな薬になる植物になるかもしれないと言います。
ですが研究の際に大きな事件になるようであればその研究も続けることはできないでしょう。
それ以前に街の人たちに危害を加えるようでは本末転倒です。
是非、街の人々も研究も守ってあげてください。



◆研究者風の男について
　元々魔法使いですが、薬の研究をしているため、知識はあっても魔法使いとしての腕はからっきしなので戦闘では役には立ちません。ただ研究対象の知識については誰よりも持っていることでしょう。
　他にも農具など栽培に必要なもののありかは彼が知っています。
　可能でしたら薬の研究のために何体かマンドラゴラを生け捕りにして欲しいとのことです。
　

◆マンドラゴラについて
　にんじんのように本体は地中に埋まっています。　
　彼等は引き抜かれる際、大きな悲鳴を上げます。
　その悲鳴は魔物が聞けば一時的に凶暴化し、人が聞けばめまい、頭痛、吐き気など人によって動けなくなるほどのダメージを与えます。
　また、その辺に土があると彼等は勝手に移動し、また自分で埋まってしまいます。
　引き抜かれる際の鳴く以外の攻撃はしませんので鳴き声さえどうにかしてしまえば戦闘が不得意でも一人でも簡単に駆除できます。
　ただ、数が多いので駆除人数は大いに越したことはありません。
　また、すきあらばアルラウネがマンドラゴラを引き抜こうとするので迫りくる蔓を切り落とす程度の戦闘能力を持っているとよいでしょう。

　
◆アルラウネについて
　マンドラゴラの亜種ではありますが、特性は全く違い、蔓を鞭のようにして攻撃したり、人を捕まえて食べてしまいます。
　本体はマンドラゴラ同様、根の部分で土に埋まっております。人を食べる際は地中から顔だけを一瞬出すようです。
　引き抜かれる際はマンドラゴラ同様、悲鳴を上げます。体も大きいので周りに居るすべての生き物は気絶してしまうことでしょう。
　また、知性も少なからず持っていますので、蔓で周りのマンドラゴラを抜き、その悲鳴で魔物を凶暴化させてしまいます。
　大木のように大きい上に沢山の蔓を持っていますので倒すのには腕の立つものが数人必要となることでしょう。


◆凶暴化した魔物について
　凶暴化すると人が集まるところを目指し暴れますので街の入り口を何らかの方法で守る必要があります。
　もちろん、腕に自信があるのでしたら一体一体撃破してもかまいません。ただし、普段は大人しい魔物も含まれていることを忘れないであげてください。
　マンドラゴラによる凶暴化はあくまでも一時的なので鳴き声を聞いてから３０分～１時間ほど耐えれば正気に戻り、森に帰っていきます。
　街の近くに生息する魔物なのでさして強くはありません。
　凶暴化している間は我を忘れるらしく、知性も発揮できませんので羽が生えている魔物も地を突進してきます。よって上空からの攻撃はないと思ってください。
　魔物の数に関してはマンドラゴラ・アルラウネの駆除人数が多ければ減り、少なければ多くなります。