クリエイティブRPG

　朝、大和、坂西の畑前。

「妾は人と妖の安寧の世のため活動する五陽陰陰陽連の頭の清川紫雲じゃ。ここに悪戯屋なる団体に所属する女から譲り受けた種がある。その団体は悪戯で世界に笑顔と陽気を与えるのが目的という」
　１０歳の聡明な少女の紫雲が不敵な笑みを浮かべつつ部下である老若男女様々な陰陽師達や他の参加者達に種の入った袋を見せて
「種は様々な野菜なのじゃ。その団体が知識と技と……必要無いとして詳しくは追求しなかったのじゃが、何とかという妖の霊力も浴びた奇々怪々な種でのぅ。悪戯屋の女が言うにはえきせん何とかな種らしい……意味不明な言葉で忘れてしもうたが」
　説明をしてから袋を逆さにして中身を土へ降らせ水を注ぎました。
　途端
「この通りじゃ」
　野菜はあっという間に生長し逃亡したり踊ったり重さで土にめり込んだり被ると痒くなる特殊な水分を含み今にも破裂しそうな実を持ったり巨大だったり手の平サイズで蝶のように舞い捕まえようとする者達を狙い突撃して来るなど愉快な野菜達が生み出されました。
「今日行うのは訓練じゃ。今後も考え外部の者も呼んでおるから仲良うやるようにな。捕まえた野菜は自由に食してよい。調理は近くの食事処を貸し切っておるから自由に使うがよい……捕獲は出来る限り朝に済ませるのじゃ。そうすれば昼飯には間に合うからのぅ」
　紫雲は自身の仲間の他に前日呼び掛けた外部の者達にも言いました。
「野菜は体に良いと聞く。皆頑張って訓練に励むようにのぅ。妾は野菜より甘味を好む故団子を食べておるから何かあれば呼んでくれ」
　紫雲は訓練開始の合図を出してすぐ持参した竹の皮を開き、団子を食べ始めました。

　健康と言えば野菜という事で今回のシナリオとなります。
　野菜を相手に健康のために運動という名の捕獲活動をしたり野菜を使った美味しい昼食を作ったりのんびりと見学に興じたり紫雲や陰陽師達と交流しても構いません。
　ご自由に楽しんで頂ければと思います。

【活動について】
・野菜収穫
愉快な野菜の収穫に出来る限り朝一杯精を出して下さい。運動した後の食事は美味しいかと思います。

・雑務
見学をしたり応援したり紫雲と甘味を食べながらお喋りしたり収穫された野菜を使った昼食を作ったり調理済みの料理を美味しく食べたりなど収穫以外の行動を行って構いません。
野菜の調理については近くの食事処を貸し切りで使用出来ます。置いてある調味料は全て和の物です。

【野菜について】
野菜はただ行動しているだけで意思は全くありません。
ガイド本文以外にも厄介な行動を起こす野菜はありますので希望がありましたらアクションに記載をお願いします。
野菜の種類については舞台が和風ですので野菜は和（日本）の物でお願いします。そうであれば木になる物などどのような野菜でも構いません。こちらも希望がありましたら記載をお願いします。

※今回使用する種は悪戯屋が作り出した貴重品で市場には出回っておらず紫雲が訓練のために貰った物なので持ち帰る事はお控え下さい。

【ＮＰＣ・団体について】
・五陽陰陰陽連（ごよういんおんみょうれん）
陰陽師達のとある団体です。人と妖の安寧の世のため活動しており妖との交流もあります。

・清川　紫雲（きよかわ・しうん）
陰陽連を率いる１０歳の聡明で実力のある少女です。三度の飯よりも甘味が好きですが、野菜嫌いではありません。
本日の訓練では甘味を食べながらゆっくりと見学する予定です。もちろん声を掛けて行動を共にしたり何かを訊ねたりしても構いません。

・悪戯屋（いたずらや）
　悪戯で世界に笑顔と陽気を与えるのが目的である団体。紫雲の言から所属者のほとんどが特異者と思われます。