クリエイティブRPG

　楯無公園。
　三月頃から咲き始めた桜も散り時となり、見納めにと訪れるカップルや家族連れで公園は大変賑わっていました。
　レジャーシートを敷き、桜の木の下で酒盛りをしている人までいます。
　そんな中、ある集団が楯無公園に現れました。
　目だけ隠れる仮面を被り、筋骨隆々の身体を惜しげも無く晒し、下半身はふんどし一丁という出で立ちです。
　あきらかに不審な集団の先頭、男達の中でもさらに筋肉を隆起させた大男がマッスルポーズを決めながら周囲の人たちに声をかけました。
「私の名前は益荒男仮面！　貴様らぁッ！　桜など見てうつつを抜かしおって！　そんなものより、我々の筋肉を見ろォッ！」
　もはや正気の沙汰とは思えない台詞を益荒男仮面と名乗る男が叫ぶと、後ろに控えていた男たちが散り散りになり、
「ふんんんんんんんんんん！」
「ふぉおおおおおおおおおおお！」
　人の前に立ってマッスルポーズを見せてきます。
　殴られたわけでも罵声を浴びせられたわけでもありませんが、それを見た人たちはげんなりした表情で男達から遠ざかろうとします。
「待て貴様ら！　逃がさんぞ！　私の筋肉を見ろおぉぉぉ！」
「いやああああああああああ！」
　それを益荒男仮面は執拗に追いかけては執拗にポージングを見せてきます。
　ただ逃げるだけの人たちに益荒男仮面は思わず嘆息しました。
「なんだつまらん、我々の肉体美を理解できないとは実に嘆かわしい……。我々の肉体美が分かる人間が来るまで筋トレ開始ッ！」
「おおおおおお！」
　男達は叫び声を上げ、公園の周りで筋トレを始めました。
　なにも知らない人たちはその異常としか表現できない公園の有様に遠巻きから見つめることしか出来ず、やがてこの噂は楯無高校、リージョン・ユニバースの二校にまで知られることとなりました。

　このままでは桜の見納め会が台無しになってしまいます。
　あなたの力で変態を追い出してみませんか？

　初めましての方は初めまして。
　そうでない方はお久しぶりです。
　ゲームマスターの西里田篤史です。
　今回の目的は益荒男仮面とその仲間達の撃退です。
　撃退方法は自由ですので思う存分ふざけてください。

　またガイド本文にも記しましたが、公園内では散り時桜のお花見会が開かれています。酒盛りをしたり、ティーパーティーをしたり、カメラを片手に散策している者や昼寝をしている者など、皆それぞれの休日を楽しんでいます。益荒男仮面の被害に遭う確率は高いですが「公園内で過ごす」ことを目的としたアクションも可とします。「益荒男仮面の被害に遭う・奇跡的に回避する」といった事を前提にアクションを作成して頂いても構いません。

　どうぞよろしくお願いします。

■益荒男仮面とその部下
　目だけ隠れる仮面をつけて、後はふんどしのみという格好の筋肉質の変質者です。人を見かけては他人の意見や雰囲気など無視して肉体を見せてきます。
　攻撃はしてきませんが、手を出されればその限りではありません。力は強いのでご注意ください。。
　また部下は、アームレスリングや相撲といった力比べには必ず応じ、負けると相手の強さを認めて逃げ出します。