クリエイティブRPG

サバトの夜

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サバトの夜
基本情報

マスター:いたちゆうじ
ワールド:ゴダム
 
 

料金

MC参加:100ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:不可

スケジュール

2013年12月25日公開!

シナリオガイド

小悪魔な美少女は、お嫌いですか?

シナリオ名:サバトの夜 / 担当マスター:いたちゆうじ


 州政府の教育委員会の管轄下にあるはずの、蒼白の過去の残骸のあまたを伝えるパルス博物館を巡って、いま、不気味な噂が渦巻いています。
 噂は、博物館に、ヴィンランド大陸東部の、とある山奥の、素性がわからない遺跡の中で発見された、謎めいた冷凍カプセルが搬入された頃から広まっていきました。
 カプセルの中で全裸で眠り続ける、謎のセラエノの美少女「トワ」。
 その姿を目にした館長、アーサー・ウルフが、急に人が変わったようになってしまったのです。
 館長は、遺跡を探検した人々が持ち帰った、トワの正体に関する不吉な報告をことごとく無視したばかりでなく、それらの報告を伝え聞いて、トワの存在を危険視するに至った研究者や職員を抑えつけようとし、なおも抗う者については、他の職場へ追放したり、不当な理由での解雇の処分さえも行ったのです。
 解雇された職員が訴訟を起こしても、館長はいっこうにひるむ様子をみせません。

 トワは、邪神の生贄を集めるために造られたPS(パーフェクト・セラエノ)と呼ばれる存在。
 眠り続け、ふとした瞬間に目を覚ますトワと交流した者は、みな、彼女の虜になってしまう。

 それが、美少女に関する不吉な噂の概要でした。
 噂は、口コミやラジオを通じて州中に広まっていきましたが、誰しも、顔をしかめて互いに囁きあうのみで、美少女と、博物館とに直接はたらきかけようとはしません。
 邪神とつながりがあるという謎の美少女に関わることは、それ自体が忌み嫌うべきことと考えられたのでしょう。

 館長は、異様な事態を警戒した教育委員会の査察も拒否して、一部の招待客にトワの姿を公開するイベントの開催準備に向けて、日に日に暴走の色を濃くしていきました。
 いつしか、館長ばかりか、トワの正体を追求しようとした多くの研究者も、トワの美しさを手放しで賞賛し、徹底的に保護する方針を打ち出すようになっていました。
 いまや、博物館は、トワを崇める新興宗教の祭壇と見紛うばかりの様相を呈してきました。

「あの方の美しさを、世に知らしめる準備は着々と進んでいる。ヴィンランドの東部の地下深くの洞窟から、あの方の降臨を彩る芸術品を蒐集するのだ」
 館長の指示で、邪神や、邪神の眷属の不気味な彫刻が館に集められ、トワを公開する予定の広間を取り巻くように陳列されていきました。
 それら、まがまがしい姿を如実にさらす彫刻の中には、出自のわからないものも多くあったといいます。
 館長は、それらの彫刻のありかを「あの方に聞いた」と周囲の者にもらしたという噂もありますが、真偽は不明です。
 そして、噂にはさらに、尾鰭がついていきました。
 夜になると、広間に集められた彫刻が、まるで生けるものであるかのように、うごめきだすというのです。
 さすがにこの噂を信じる者は稀でしたが、それでも、みな、半信半疑ながらも、声をたてることをはばかりながら、噂を囁き伝えていったのです。

 そして、誰も館長とその部下たちを止めることができないまま、一部の学識ある者や富裕層、貴族、いろいろな方面で名の知られた者たちを招待して、トワを公開するイベントの開催日が、迫ってきました。

 ここで、手をこまねいて事態を静観するしかなかった州政府と教育委員会は、秘密裏に動き始めました。
 発送された招待状の一部を入手して、イベント当日に館内に潜入し、館長の企みや、トワの秘密を調査する者を雇おうと考えたのです。
 既に、先行して、密命を帯びた数人が、新規の研究スタッフとして館に雇用されています。
 州政府としては、館で起こっていることの真相を突き止めたい意向ですが、最終的にトワをどうすべきかについては、はっきりした指示を出しませんでした。
 不気味な噂の核にあるトワに直接関わることは、州政府としてもためらいがあったのでしょうか。
 ただ、真相がわかるまでは、公開などはせず、半永久的に封印すべきだ、との考えは漠然と示されていました。

 一方で、州のあちこちで活動する、邪神と対立する存在を信奉する聖職者たちが、一様に、「トワは人界から遠ざけられるべき存在である」とする「お告げ」を受けたと、口々に宣言するようになりました。
 それらの聖職者たちは、トワに対する拒否反応を明確に示す、「光の存在」からの強烈な啓示を、確かに受けたといいます。
 こうして、聖職者たちの声を受けた一部の者たちが、トワに対する明らかな敵意をもって、館に向かうこととなりました。

 館長としては、トワに害をなす者たちの存在に気づかぬではありませんでしたが、「あの方の意向」として、イベントを中止するつもりはなく、万全の警備体制で悪漢を寄せつけない方針を打ち出しました。
 博物館の周囲は、何重にも配置された警備員によって、ものものしい雰囲気を呈するようになりました。

 そして、ついに、信じられない事件が起こったのです。
 ある日のこと。
 トワの姿が、カプセルから消えていることに、館の職員たちが気づいたのです。
 そう。
 発見されて以降、どうやっても開けられないと思われていたカプセルが、何者かによって開けられていたのです。
 何者が、いったい、どんな目的で?
 疑問は、募るばかりでした。
 トワが消えたという噂も、瞬く間に口コミやラジオを通じて広まっていきます。
「まさか、全裸で歩いているんじゃないだろうな」
 そんなことを呟く人もいました。

 そして。
 館長の狼狽ぶりは、憐れみを催すほどでした。
「なぜだ!? ここまで尽くしてきたというのに、何が起きた? これも、あの方の『意向』だというのか? しかし、わからん。ともかく、探すのだ!! イベントの開催は近い!!」
 館長は、狂ったように指示を出し、自らもトワの捜索に乗り出しました。
 トワはまだ、館内のどこかにいるはずだと、信じながら……。
担当マスターより

▼担当マスター:いたちゆうじ

マスターコメント

 このシナリオは『冷床の魔女』の続編ですが、前回参加しなかった方も問題なく活動できるようになっています。
 イベント開催が近づく中、突然どこかに消えてしまったトワを捜索することがメインの目的になると思います。
 捜索する側としては、博物館の側の人間として関わるのか、あるいは、州政府に依頼された側として、密偵、あるいは「招待客」になりすまして館内に入り込むなどの方法で関わることもできます。
(招待客の人たちは、イベントの数日前から館内に宿泊でき、自由に行動できるようになっています)
 また、聖職者たちの意向を受け、トワを攻撃するべく、厳重な警備を突破して館内に潜り込んだ、という設定で参加することもできます。

 邪神の彫刻がある広間はもっとも怪しい場所ですが、夜になると本当に彫刻が動いて襲いかかってくるので、注意が必要です。
 彫刻は、ガーゴイルのような怪鳥系が多いですが、どこかの深海に潜んでいそうな「蛙人間」型や、ケルベロスのようにいくつも首を持っていて、四つん這いで突進してきそうな獣も一部にいます。
 あまりにも怪しいので、夜にその広間へ行けば、トワに出会えるかもしれないと考える人も多いのではないかと思います。

 また、トワがいなくなった後のカプセルを調べるのもいいし、館長に関わるのもいいでしょう。館の警備に参加するのもありでしょう。

 ところで。
 トワを捜索して、最終的に、トワに出会えたとき、あなたは、何をするのか?
 彼女と交流し、保護するのか?
 それとも?

 なお、トワは、目覚めたばかりで、過去の記憶を失っている状態です。

 博物館が陥っている混乱は収拾されなければならないと思いますが、トワとの関わり方に、それぞれのキャラクターの個性が現れてくると思います。
 ホラーな世界観の中で、それぞれの立ち位置を明確に示してみましょう。

 ちなみに、館長のセリフは、何だか、誰かがカプセルを「開けた」とは考えていないようにもみえますね……。

トワを捜索し、保護する 【現在のMC参加人数:5】

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トワを捜索し、交流を試みる 【現在のMC参加人数:8】

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トワを捜索し、攻撃する 【現在のMC参加人数:4】

2

彫刻を調べる 【現在のMC参加人数:1】

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館長の企みを探る 【現在のMC参加人数:2】

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