三千界のアバター

無謀な対決?

リアクション公開中!

無謀な対決?
基本情報

マスター:葵野こう
ワールド:アルテラ
 
 

料金

MC参加:100ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:不可

スケジュール

2013年12月10日公開!

シナリオガイド

店の存続を賭けた無謀な対決に臨む父娘……町の料理店を救おう!

シナリオ名:無謀な対決? / 担当マスター:葵野こう



 コルリス王国、ステイティオから徒歩でおよそ二日ほど王都方向へと街道を進んだところにある町で、一人の少女がため息を漏らしました。
 陽気な昼下がり、大通りは人々で賑わっていましたが、少女は窓越しにそれを一瞥してまた黙々とテーブルを拭く手を動かします。

「とうとう一人も来なくなりやがったか」

 がたん、と大きな音を立てて椅子に座ったのは、エプロンを身に着けた中年男性でした。

「みんなあっちへ行ってるわ。うちには見向きもしない」
「……エリカ、そういうことは口に出すものじゃない」

 まるで客が悪いかのようにいう少女――エリカを諭すようにいい、男はやれやれと首を振りました。
 近頃町の外から金持ちがやってきて、突然大きな料理店を作りました。そのおかげでもともと町にあった店は次々と潰れ、ついに住民から人気のあったこの店からも客足は遠のいてしまいました。だからエリカの言っていることは間違っているわけではありませんでした。

 そんな重い空気を、突然扉の蝶番のきしむ音が吹き飛ばしました。
 暗い表情をしていたエリカがぱっと顔を輝かせ、入口へと振り向きます。

「いらっしゃいま……」
「あら、小汚い店」

 彼女の言葉を厭味ったらしい猫なで声が遮りました。
 扉から入ってきたのは小太りに金色の巻き髪を肩のあたりまで伸ばし、いかにも高そうな宝石の指輪をいくつも付けた男でした。その後ろでは悪趣味な派手なドレスをまとった女がくすくすと笑っています。

「何の用だ」
「ふーん、あなたがこの『アレク食堂』の店長?」
「そうだ。俺が店長のアレキサンダーだ」

 エプロンの男性――アレキサンダーを頭のてっぺんからつま先まで撫でまわすように眺めて男は小馬鹿にしたような笑みを浮かべました。

「こんな店をやるより……アタシがこの土地を買い取ってもっと上手につかってあげるわよ」
「今の売り上げの5年分のお金を出してあげても構いませんわ」
「そうねえ、5年分じゃさすがにかわいそうよ。7年分でいかがかしら」

 7年分とは言ってもたかが知れているでしょうけど、と二人は高笑いをしました。

「冗談じゃないわ!」
「あら」

 エリカのよく通るソプラノに、二人の笑い声がピタリと止まりました。そして彼らは意地の悪い笑みを浮かべます。

「じゃあ続ける?いいわよ。でもじきに潰れるわ。だってこんな汚くて古い店なんて誰も来たいと思わないもの」
「汚くないわ!ここは昔から町の人たちに好かれてた!」
「好かれてた……ねえ?でも今はだーれも来ないじゃない。みんなうちみたいな大きくてきれいな店が好きなのよ。今まではそれがこの町にはなかっただけで」
「そんなのたまたまよ!すぐにお客さんは戻ってきてくれるわ!」

 話の流れから男はどうやら、新しくできた大きな料理店の経営者のようだということがわかりました。頬を赤くして反論するエリカを面白そうに眺めながら男は続けます。

「じゃあ、試してみる?でもそうやっていうくらいだから当然自信があるのよね?これから2週間後売り上げで負けたらこの土地はうちのものよ」
「いいわよ!その代わり、私たちが勝ったらあなたたちは店もすべてこの町から出て行ってちょうだい!」
「もちろん構わないわ。うちには優秀な料理人や接客に慣れたスタッフが何十人もいるもの。後悔してももう遅いわよ」

 満足げに男は言い、ドレスの女と共に去っていきました。
 また元の静けさが戻った『アレク食堂』には呆然と立ち尽くすエリカと、あきれ顔のアレキサンダー、それから波乱を予感させる空気が残されました。

 かくして、数日後のステイティオの掲示板に「助けてください!」と大きく書かれたポスターをリンシアが見つけ、その情報がワールドホライゾンにいる特異者たちに伝えられたのでした。


担当マスターより

▼担当マスター:葵野こう

マスターコメント

初めましての方もどっかで見たことがあるという方も、こんにちは!葵野こうです。
このシナリオでは皆様につぶされてしまいそうな小さな料理店がこれからもやっていけるように手助けしていただくというものです。

リンシアの事前調査により以下のようなことがわかっています。

●料理店『アレク食堂』について
町でかつて人気があった料理店で、家庭的な味と雰囲気が住民や旅人たちに親しまれていました。
基本的に料理はアレキサンダー一人が作り、娘のエリカが接客をしています。
店は広くないですが、多少店の前にスペースはあります。

●新しくできた料理店について
アレク食堂の5倍以上もある広さに、何人もの手慣れた料理人、それから多くのスタッフ抱える大規模な料理店です。
町のあちらこちらで食材を買占めているため、食材が品薄となったために潰れた店も多々あります。
修行を積んだ料理人がいるので味はもちろん、接客などの教育もよくされていると店に通う客からの情報があります。
値段は少々高めに設定されているようです。

●町について
周囲に畑や山があり、農家に頼み込んだり山に入ったりして食材を調達しやすい立地にあります。畑にはブラッシカ(こちらの世界で言うキャベツのようなもの)やトマトによく似たトマーテという野菜、それからトリゴと呼ばれる小麦のようなものが栽培されています。ちなみにコルリス王国でも有数のブラッシカ産地の地域でもあります。
また、ステイティオからも比較的近いので、父娘二人では難しいですが人手があればステイティオから食材を調達することもできます。
街道沿いにある町なので旅人も比較的よく訪れる、それなりに栄えた町です。

●対決について
エリカによれば、正式な対決の取り決めはあとから送られてきたようです。
具体的には、何十人もの従業員のいる大規模な店と父娘ふたりで営む店の勝負はあまりにも不公平(と書いてあったものの、きっと男たちは面白がっているだけに違いないとエリカは言っています)なので開始は取り決めを受けとった日から3日後から開始で、2週間の売上だけで勝負をするとのことでした。
それ以外の明確なルールの記載はありませんでしたが、店の将来を考えるとあまりにもなりふり構わずにやって評判を落とすようなことは避けた方が良さそうです。

真剣に店のために働くも良し、料理を楽しみながら手伝うも良し。あなたなりの方法で町の小さな料理店をどうかお助けください!

店の営業の手伝いをする

2

食材の調達に行く

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町で情報収集を行う

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