第三世界『大和』
Illustrator : もりさわともひろ
大和概要
■大和(やまと)とは
三千界の大世界の一つ『大和』は、平安時代の日本に近い雰囲気を持った国「大和」を中心とする世界です。
といっても似ているのは雰囲気だけで、実際の地球における平安時代とは異なる独特な趣を持っています。
平安時代の王朝国家体制に近い統治体制をとっていますが、技術や文化は大和の各地でばらつきがあり、概ね10世紀~15世紀の日本のそれらが入り混じったようなものとなっています。
しかし、地球の日本との決定的な違いは、“妖”が人と共存している点にあります。
妖には地球の妖怪と同じ姿のものもいますが、一部を除いて基本的には人に害をなさない存在です。
日本とは似て非なる独自の風情がある“幽玄の世界”、それが大和です。
★霊力
大和の特徴として「霊力」の存在があります。
霊力とは、大和に満ちている神秘の力であり、「生命の源」とされています。この世界を支えている力であるとも言われており、「霊力の乱れは世界の乱れ」という言葉があるほどです。
霊力の乱れは大和のあらゆるものに悪影響を及ぼし、不浄の存在を発生させてしまいます。それは“妖魔”と呼ばれ、妖とは区別されています。
しかし、霊力には自浄作用があり、乱れてもそれを正そうとする力が自然に働きます。
ただ、それも完璧というわけではなく、大きくバランスが崩れれば「霊力を操れる者」がそれを正さねばならなくなってしまいます。
大和の最高権力者である“帝”は代々霊力を自在に操る力を受け継いでおり、人々からは「現人神」として神聖視されています。
しかしその力は自由に使えるというわけではなく、行使する力に見合った対価を支払う事になるといいます。
三千界の大世界の一つ『大和』は、平安時代の日本に近い雰囲気を持った国「大和」を中心とする世界です。
といっても似ているのは雰囲気だけで、実際の地球における平安時代とは異なる独特な趣を持っています。
平安時代の王朝国家体制に近い統治体制をとっていますが、技術や文化は大和の各地でばらつきがあり、概ね10世紀~15世紀の日本のそれらが入り混じったようなものとなっています。
しかし、地球の日本との決定的な違いは、“妖”が人と共存している点にあります。
妖には地球の妖怪と同じ姿のものもいますが、一部を除いて基本的には人に害をなさない存在です。
日本とは似て非なる独自の風情がある“幽玄の世界”、それが大和です。
★霊力
大和の特徴として「霊力」の存在があります。
霊力とは、大和に満ちている神秘の力であり、「生命の源」とされています。この世界を支えている力であるとも言われており、「霊力の乱れは世界の乱れ」という言葉があるほどです。
霊力の乱れは大和のあらゆるものに悪影響を及ぼし、不浄の存在を発生させてしまいます。それは“妖魔”と呼ばれ、妖とは区別されています。
しかし、霊力には自浄作用があり、乱れてもそれを正そうとする力が自然に働きます。
ただ、それも完璧というわけではなく、大きくバランスが崩れれば「霊力を操れる者」がそれを正さねばならなくなってしまいます。
大和の最高権力者である“帝”は代々霊力を自在に操る力を受け継いでおり、人々からは「現人神」として神聖視されています。
しかしその力は自由に使えるというわけではなく、行使する力に見合った対価を支払う事になるといいます。
■妖(あやかし)と妖魔
妖は、長く生きた動植物や古くなるまで使われた道具を依り代として神(霊魂)が宿り、高い知性を持つに至った存在です。
大和には、古くから使われているものや長く生きたものは神聖であるという観念があり、歴史あるものを大事にするという習慣があります。
そういったものは強い霊力を持つに至り、神が宿りやすくなるのです。
神が宿った存在の中でも、穢れのない純粋なものは「付喪神」、それ以外は「妖」として区別されています。
また、天狗は山神の御使いとされており、「妖」とは異なる種族となっています。
そして妖魔は、依り代に強い穢れを持った不浄の神(霊魂)が宿った存在です。
「妖」とは異なり明確な意識は持たず、ただ荒ぶるだけであり、ものによっては「祟り」と呼ばれることもあります。
妖魔の持つ穢れは放っておけば周囲を汚染し、霊力を乱して悪影響を及ぼします。特に、穢れの度合いこそ違え、性質的には同じ妖は、それによって人々を害する行動に出るようになってしまいます。
妖は、長く生きた動植物や古くなるまで使われた道具を依り代として神(霊魂)が宿り、高い知性を持つに至った存在です。
大和には、古くから使われているものや長く生きたものは神聖であるという観念があり、歴史あるものを大事にするという習慣があります。
そういったものは強い霊力を持つに至り、神が宿りやすくなるのです。
神が宿った存在の中でも、穢れのない純粋なものは「付喪神」、それ以外は「妖」として区別されています。
また、天狗は山神の御使いとされており、「妖」とは異なる種族となっています。
そして妖魔は、依り代に強い穢れを持った不浄の神(霊魂)が宿った存在です。
「妖」とは異なり明確な意識は持たず、ただ荒ぶるだけであり、ものによっては「祟り」と呼ばれることもあります。
妖魔の持つ穢れは放っておけば周囲を汚染し、霊力を乱して悪影響を及ぼします。特に、穢れの度合いこそ違え、性質的には同じ妖は、それによって人々を害する行動に出るようになってしまいます。
■鬼
鬼は、大和の住人に最も恐れらている種族です。
現実世界では妖怪の一種として扱われる事も多いですが、大和における“鬼”は、妖や妖魔とは一線を画した似て非なる存在として知られています。
古より人に災いをなす存在として度々現れては、人々を恐怖に陥れてきました。
起源については謎が多く、海を隔てた「大陸」からやって来た異人とも、強い穢れを持った人間のなれの果てとも、進化した妖魔であるとも言われています。
超人的な異能を持つだけでなく、その肉体は並大抵のものでは傷つける事が出来ません。
大和の記録には、かつて一人の鬼を退治するのに千の精鋭をもってようやく成し得たという記述があるほどです。
その圧倒的な力は、上級の妖さえも恐れるほどです。
鬼は、大和の住人に最も恐れらている種族です。
現実世界では妖怪の一種として扱われる事も多いですが、大和における“鬼”は、妖や妖魔とは一線を画した似て非なる存在として知られています。
古より人に災いをなす存在として度々現れては、人々を恐怖に陥れてきました。
起源については謎が多く、海を隔てた「大陸」からやって来た異人とも、強い穢れを持った人間のなれの果てとも、進化した妖魔であるとも言われています。
超人的な異能を持つだけでなく、その肉体は並大抵のものでは傷つける事が出来ません。
大和の記録には、かつて一人の鬼を退治するのに千の精鋭をもってようやく成し得たという記述があるほどです。
その圧倒的な力は、上級の妖さえも恐れるほどです。
■大八洲(おおやしま)
大和の国土となっている列島です。
島全体が強い霊力で覆われており、この島に存在するありとあらゆるものに神(霊魂)が宿っていると考えられています。
大和の最高権力者である帝は代々霊力を自在に操る力を受け継いでおり、人々からは「現人神」として神聖視されています。
しかし、帝は大和の象徴としての色合いが強く、実際首都である京で政治を行っているのは『公卿』と呼ばれる上級貴族の高官たちです。
そして現在、大和における政治の実権を握っているのは、太政大臣の藤原 不知火(ふじわらのしらぬい)です。
高い政治手腕を持っていますが、太政大臣となってからは横暴な性格が目につくようになり、京の官人たちからは疎まれています。
地方の統治は京から現地に派遣された貴族が行っていますが、その統治方法は人によってまちまちであり、現地で権力を振るって人民を支配する者もいれば、統治を現地の有力者に任せて、最低限の租税収取を行う以外は何もしない、という者もいます。
また、任地に赴く事なく、代理人に全てを一任して最低限の監督に当たる者が増えてきています。
そのため、地方によって文化や技術にかなりの開きがあります。
この背景には、十五年前に“六鬼衆”と呼ばれる六人の鬼が京を襲撃し、半壊にまで追い込んだ事があります。
その一件以来、貴族は「非常事態に備え、京に留まっていた方がいい」という建前の元、京からほとんど出る事はなくなりました。
それによって、中央政府からの束縛が緩くなった各地方は独自の発展を遂げ、この十五年で寺社勢力や地侍、忍者といった者たちが大きく力を増す事となったのです。
そういった者たちの中からは、上京し、京で要職を得る者も出始めました。
その一方で、権力に反発し、己の生き方を貫く婆娑羅(ばさら)と呼ばれる者たちも目立ってきています。
大和の国土となっている列島です。
島全体が強い霊力で覆われており、この島に存在するありとあらゆるものに神(霊魂)が宿っていると考えられています。
大和の最高権力者である帝は代々霊力を自在に操る力を受け継いでおり、人々からは「現人神」として神聖視されています。
しかし、帝は大和の象徴としての色合いが強く、実際首都である京で政治を行っているのは『公卿』と呼ばれる上級貴族の高官たちです。
そして現在、大和における政治の実権を握っているのは、太政大臣の藤原 不知火(ふじわらのしらぬい)です。
高い政治手腕を持っていますが、太政大臣となってからは横暴な性格が目につくようになり、京の官人たちからは疎まれています。
地方の統治は京から現地に派遣された貴族が行っていますが、その統治方法は人によってまちまちであり、現地で権力を振るって人民を支配する者もいれば、統治を現地の有力者に任せて、最低限の租税収取を行う以外は何もしない、という者もいます。
また、任地に赴く事なく、代理人に全てを一任して最低限の監督に当たる者が増えてきています。
そのため、地方によって文化や技術にかなりの開きがあります。
この背景には、十五年前に“六鬼衆”と呼ばれる六人の鬼が京を襲撃し、半壊にまで追い込んだ事があります。
その一件以来、貴族は「非常事態に備え、京に留まっていた方がいい」という建前の元、京からほとんど出る事はなくなりました。
それによって、中央政府からの束縛が緩くなった各地方は独自の発展を遂げ、この十五年で寺社勢力や地侍、忍者といった者たちが大きく力を増す事となったのです。
そういった者たちの中からは、上京し、京で要職を得る者も出始めました。
その一方で、権力に反発し、己の生き方を貫く婆娑羅(ばさら)と呼ばれる者たちも目立ってきています。
大和の主要地域
- ●京(きょう)
-
大和の首都。
区画整理された整然とした街であり、政治・文化の中心として繁栄しています。上級貴族にはその一角が与えられ、その中に邸宅を所有しています。
城壁は存在しませんが陰陽師たちによる結界が張られており、魔性を持つ者は都に足を踏み入れることができなくなっています。
しかし、優秀な陰陽師の多くが十五年前の“六鬼衆”襲撃で亡くなった事もあり、それ以前よりも結界が弱くなっているという指摘があります。
そのため、街中には「検非違使」と呼ばれる治安維持を担う役人たちが巡回しています。
街の北端中央部には大内裏と呼ばれる政治の主要施設が集まっており、その中に帝が生活している内裏もあります。こちらの警備は検非違使ではなく、近衛府の武官が務めています。
- ●伊与(いよ)
-
京と津久紫の間にある島。
温泉、酒などが有名であり、人々の癒しの地として独自の発展を遂げています。また、他の地域と陸続きでないことから、陰陽師や侍の修行の場ともなっています。
島には多くの妖がおり、彼らが修行の師となってくれますが、生半可な気持ちで臨めば命を落とす危険があるほどに厳しいものを課してきます。
- ●津久紫(つくし)
-
大和東部の港町。
海向こうに未知なる「大陸」臨み、かつてはその地に上陸すべく船が出ていた時期もあります。
しかし、無事に辿り着いた者はなく、現在は六鬼衆の襲撃に備えて国力を整えるために渡航規制が敷かれている事から、漁船以外が出る事はありません。
鬼は大陸由来であるという説もある事から厳戒態勢が敷かれ、古来からの防人だけでなく、京から派遣されてきた陰陽師や侍もやってきています。
- ●奈張(なばり)
-
京の南西に位置する宿場町。
西から上京する者たちや地方に赴く貴族にとっての憩いの場となっています。
しかし、この町には知られざる裏の顔があります。
それは、封魔流の忍者が暮らす里であるというものです。
封魔流忍者は古来から帝との繋がりが深く、京からほど近いこの地を拠点とし、各地に繰り出して情報を集めています。
- ●坂西(ばんせい)
-
京から遠く離れた辺境の地。
その大部分は農村ですが、古の時代には豪族たちが覇を競っていた地域であり、今でも腕っ節の強い者が多く住んでいます。
彼らは独自に「武士団」を形成し、自分たちの土地を守っています。彼らの中でも特に優れた者は官人としての地位を得、在地の役人に代わって統治を任される事もあります。
Illustrator : しいらまさき
Illustrator : 桔梗ちさら
Illustrator : ヤミ
Illustrator : 今里浬
Illustrator : giga
穢土概要
- ●穢土(えど)
-
大和には大八洲だけでなく、大陸が存在します。
その大陸の一地方にあるのが穢土。
大八洲からは遠く海を隔てた場所にあります。
穢土では絶えず争いが起こっています。
そのため大地は痩せ細り、戦いに使われたであろう
武防具の破片があたりに散乱しています。
大きめの村のような休戦場(きゅうせんば)や小さな村などありますが
野盗や穢魔(えま)に襲われることもあるため
安全と言える場所はほとんどどこにもありません。
また大八洲に比べ穢れが強く
そのせいもあり強力な穢魔が発生する場合もあります。
- ●果て無き戦場(はてなきいくさば)/闘者の塔(とうじゃのとう)
-
強さを求める者たちが集まり命を賭して己を磨く場所が
果て無き戦場になります。
修練のために必要な多種の建造物が立ち、武器が無造作に設置されています。
誰かを守るため、己の野心のため、欲求を満たすためなど
思いは様々なれど強くなろうとする者が日々修練に明け暮れています。
また穢魔などが寄ってくる場合もあり穢土の中でもかなり危険な場所です。
また果て無き戦場の中心には誰も入ったことが無い
闘者の塔がそびえたっております。
入口らしき箇所はありますが一度も開かれたことはありません。
- ●力極(りきごく)
-
穢土で唯一、大きな街として機能しているのが力極です。
内部は二つの区域に分かれているとされており
街の奥に進むほど危険とされています。
街の面積は広く、住民ですらその全容を把握しておりません。
力極は力一門の支配下に置かれており住民も力一門がほとんどです。
故に戦いも争いも常に発生し続けているため
とても安全と言える場所ではありません。
- ●力一門(りきいちもん)
-
穢土にて暴虐の限りを尽くす戦闘集団が力一門です。
一定の力を持つ者だけが属することを許されており
その力量は野盗や通常の穢魔よりも上であることも多いです。
無法者、戦闘狂、人格破綻者なども数多く属しているため
集団とはありますが協調性は一切ありません。
穢土では非常に危険かつ厄介な存在として知られています。
- ●穢魔(えま)
-
大八洲では妖魔と呼ばれていたものが
穢土では穢魔と呼ばれます。
その根本は妖魔と変わりはなく
基本的に明確な意識を持たずただ荒ぶるだけの存在です。
ですが穢土は穢れが強いために強力な穢魔も少なからず存在しています。
中には鬼に匹敵する力を持つ者がいるといいます。
Illustrator : 今里浬
Illustrator : 青空星