第十二世界『ブランク』
第十二世界『ブランク』

Illustrator : もりさわともひろ

ブランク概要
■ブランクとは

ブランクはワールドホライゾンが12番目に到達した内界にある大世界です。

しかし、ワールドホライゾンが到達した段階でこの世界はすでに滅んでいました。
ブランクにどのような歴史や文明があったのか、何より何故世界は滅んでしまったのか。
それはブランクにある物からある程度の推測は出来ますが、一切の真相は不明なのです。
ブランク(空白)という名は、そうした状況を踏まえてワールドホライゾンで便宜上付けられた物です。

現在、荒廃した大地と瓦礫と化した建物の残骸が広がるブランクに残っているのは
「スーベニア」「ノスフェラトゥ」と呼ばれる子供たちと、彼らの力となる「ファミリア」という存在、
そして「テュポーン」と呼ばれる怪物たちだけです。
この世界の住人であろう子供たちですらこの世界がどうして滅んだのか、自分たちがどうしてここにいるのか分かってはいません。

しかし真相がどうであれ、ブランクでは、テュポーンが襲い掛かってくるだけでなく
衣食住もままならず生きる為に行動をしなければなりません。
そんな過酷なブランクではまず第一に生きる為に戦い、
同時にこの世界で何があったのか、謎を解き明かさなければならないのです。

ブランクは、常に死と隣り合わせで謎だらけの、“空白の世界”なのです。
■滅びた文明と子供しかいない世界

ブランクには歴史や文明がないだけでなく、
本来ある筈の様々な街や施設、乗り物といったものも殆どの場合は残骸としてしか用意されていません。
ちょっとした食料や日用品ですらブランクではとても貴重な品なのです。

ワールドホライゾンから物資を運ぶことも検討されましたが
ブランクという世界は非常に弱弱しく、通常の世界なら移動に問題のない大量の食糧などですら拒絶をしてしまいます。
更に世界そのものが弱まっていることが影響しているのか
今までの世界以上に他の世界のものが扱い辛く感じることがあります。
また他の世界の物を無理矢理利用すればブランクが完全な崩壊へ至る可能性があるとも考えられています。

またブランクには基本的には子供しか生存していません。
本来、自分たちを導いてくれるはずの大人たちがいないことで
子供たちは大きな不安を抱えています。

ブランクは、様々な面から見てもとても不安定な世界です。
ブランクのキーワード
■スーベニアとノスフェラトゥ

ブランクの生存者である子供たちの多くが「スーベニア」と呼ばれます。
彼らは肉体や精神に改造が施されており、それによりプラーナやファミリアを自在に使えます。
また危険な怪物であるテュポーンを正確に認識する事ができます。

スーベニアには様々なタイプがあり
身体能力に秀で、様々な生物の力を宿したりファミリアを融合させて戦う者、
精神操作によって機械のような冷静さと持ち前の高い知能を得た者、
感覚を拡大させ、ファミリアを様々な形で自在に操る者などが存在します。

彼らに施された改造は、第二次性徴を終え、肉体・精神が成熟した者には効果がないようで
その能力は17~18歳頃をピークに衰えていってしまいます。
これは、ごくわずかにいた「成人した元スーベニア」の存在により明らかとなりました。

こうしてスーベニアたちがなぜ存在しているのかはブランクの多くの謎と同じく不明ですが、
どうやら世界が滅びた後に備えて改造を施されたのではないかと考えられています。

またスーベニアに該当しない子供たちも存在し
その子供たちは「ノスフェラトゥ」と呼ばれます。

ノスフェラトゥは“体は死んでいるのに動ける”という非常に特殊な存在です。
またスーベニアたち同様テュポーンを認識できますが
彼らの存在にも不明点が多くあり、世界の崩壊と共に死んだ存在が何らかの力で生きているのではないかと考えられます。
■プラーナ

ブランクでは「プラーナ」と呼ばれる力が存在します。
これは生命力とも言われ、ブランクに存在するものに備わっているとされています。
プラーナは対象の最も深い内側にある力と言われ
通常は自由に引き出したり使うことはできませんが
スーベニアたちは改造される際に自分の意志でプラーナを引き出す力を習得しています。

このブランクにおいてプラーナは重要な力であり世界崩壊の前は世界に満ち満ちていたと考えられます。
しかし現在ではその総量は少なくなっており、プラーナの状態によって体調が大きく変化したり、地形や気候にも影響を及ぼす場合があります。

スーベニアたちはプラーナを身体強化や、技や魔法のように使用するなど
自由に操ることができますが、扱いの上手さには個人差があります。
なおノスフェラトゥは既に死んでいることもありプラーナを操ることはできません。
■ファミリア

スーベニアたちが扱える不思議な力は「ファミリア」と呼ばれています。
ファミリアは子供たちを守る霊的存在です。
ファミリアに共通していることは子供たちを守ろうとするということです。
基本的に姿を捉えることができませんが、チャネラーであればはっきりと認識ができます。
スーベニアたちが扱えることからプラーナと深く関わっていると考えられます。

ファミリアの扱い方は、スーベニアによって異なりますが、
ファミリアがあることでテュポーンとも対等に戦うことができるようになります。
またブランクのアイテムに秘められた能力を解放することもできます。
様々な形で使用でき無限の可能性を秘めているファミリアはブランクで生き残るために必要不可欠な力です。

基本的に明確な意志などはなく簡単なコミュニケーションは取る事が可能ですが
ファミリアの方から何か行動をしてくることはあまりありません。
なお、ファミリアの中には明確な意思を持っているものが極稀にいるようです。
ファミリア

Illustrator : 小龍

■テュポーンとギガンティック

ブランクを滅亡させ、そしてなお世界を彷徨っている怪物の総称が「テュポーン」です。
テュポーンは海にいる生物の姿に似ていることが多く不気味な印象を受けます。
厄介なことにテュポーンは不可視の存在とも呼ばれ、通常では見ることができません。
特異者であっても「何かいる」くらいの認識はできるものの完全には見えません。

唯一、ブランクのアバターにチェンジすることでテュポーンを明確に認識できるようになります。
そのためテュポーンと戦う場合にはブランクのアバターにチェンジすることが重要です。

テュポーンの中には人型のものが確認されており
「ギガンティック」と呼ばれています。
詳しいことはわかっていませんが、テュポーンよりも強力なことが多く
ブランクの子供たちに敵意を持ち、まるで食料のように捕食してくることがあるようです。
■さんぜんねこ無き世界

ブランクにはさんぜんねこに似た「チャカギ」という生物がいます。
一見すると愛らしい動物に見えますがその正体は昆虫です。

さんぜんねこは、三千界のあらゆる世界に存在すると言われていますが、
ブランクでは世界崩壊時に“さんぜんねこ”が絶滅し、
その生態学的なニッチを埋めるために“ある昆虫”がさんぜんねこに近い姿に進化したと言われています。

何でも食べるのでスーベニアたちのペットとして飼われる場合もありますが、
女の子たちからは「あの昆虫を想像させるから嫌」とあまり評判はよろしくありません。
チャカギ

Illustrator : 透子

コロニー
■コロニーとは

ブランクで生きる子供たちが集まる拠点、それが「コロニー」です。

超大型のテーマパークの跡地と思われる場所を利用して作られており
多くの子供たちはここを拠点にブランクに残っている食料や資材などの物資を集め
ブランクの中では比較的安全な場所になります。

かと言って絶対安全というわけではありません。
物資は常に不足しており、配給も日によってはまったくない日もあります。
現在はコロニー周辺の捜索だけで物資を賄えていますが
そう遠くない未来、物資が尽きることが予想されます。
またテュポーンに発見されコロニー自体が危機に晒されることも多くなっています。

この状況を打開するため子供たちはコロニーから離れた場所にある
「アンノウンリージョン」と呼ばれる、未知の領域の調査を始めようとしています。

またコロニーと呼ばれるだけの大きな拠点は一か所しか発見されていませんが、
小規模なスーベニアやノスフェラトゥの集まりは他にも何か所かあるようです。
これは「ハイドホーム」と呼ばれています。
その中には極限状態で非常に独特の風習を持つに至った場所や、
コロニーからドロップアウトしたメンバーによる、敵対的な場所も存在します。
■アンノウンリージョン

ブランクには大きく分けて4つ、まだ調査されていない未知の領域があり
それを「アンノウンリージョン」と呼びます。
まだ調査が進んでいない場所であり貴重な食料や資材などの物資が残っている可能性が高く
ブランクで生き残るための最重要調査箇所となっています。

4つのアンノウンリージョンの地形や天候はそれぞれ異なり
それに応じて準備を整えなければ調査すらままなりません。
更に新手のテュポーンや危機と遭遇する可能性も非常に高く
調査に行ったまま帰ってこない子供たちも少なくありません。

ですが、数少ない生き残りからの情報によると食料や資材がある他、
場違いな程に綺麗な状態で残されている空間があるという情報もあります。
これを仮に「スポット」と呼んでおり
このスポットがブランクの謎に迫るきっかけになるのではないかと予想しています。

上記のことからブランクで生き残るために、そしてブランクの謎に迫るために
日々アンノウンリージョンの調査が行われています。
ただし今まで進展はほとんどなく、このままでは子供たちの危険は増すばかりの状態です。
ブランクの特殊ルール
■生存指数

ブランクには生存指数というものが存在します。
ブランクで起きた出来事を数値化して計算し現在の安全度を総合評価したものです。
これによってコロニーの置かれている状況や、ブランクの謎が解明されているかどうか、
特異者たちと子供たちの行動によって生存指数は変化していきます。
そして生存指数が一定の値に達するごとに、

・探索できる領域の拡張
・スキルやフェローの追加/プレゼント
・活躍に大きくかかわった特異者への特殊称号のプレゼント


他、特異者の活躍によって、
空白の世界故に新たな“何か”が創造される可能性もあります。

生存指数については最初のトリガーシナリオから詳細を発表致します。

>>生存指数の詳しいルールはこちら

イラスト関連情報
ブランクで想定される、以下の描写は基本レギュレーションで描写可能です。

●サバイバーの「融合」
サバイバーの身体の一部がファミリアや生物の力と融合し異形化しているなどの描写は、基本レギュレーションで描写が可能です。
ただし、変形中などエフェクトを含むもの、キャラクターより巨大なもの、オーラや炎などのエフェクトが含まれるものについては、エクステンドレギュレーションとなります。
以下の描写はエクステンドレギュレーションでのみ描写可能です。

★チャネラー・ジーニアスの「ファミリア」
ファミリアとして、動物や昆虫などを描写することは可能ですが、エクステンドレギュレーションのみの対応となります。
また、人間に近しい外観のファミリアの場合、モブキャラクター(表情や特定のキャラクターとしての特徴がない等の個性を持たない描写)となります。