ダブルフェイスゲーム『バイナリア』
『バイナリア』

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Illustrator : もりさわともひろ

「ダブルフェイスゲーム」概要
■「ダブルフェイスゲーム」について

「ダブルフェイスゲーム」は「三千界のアバター」プラットフォーム化後の五つ目のシリーズです。

「三千界のアバター」のストーリーとの繋がりはありつつも、
当シリーズの舞台となるのは、三千界とは異なる次元に存在する世界となっています。

そのため高い独立性も持っており、これまでの三千界のアバターや、
プラットフォーム化後の各シリーズを知らなくても支障なく遊ぶことができます。

・「三千界のアバター」をはじめとするクリエイティブRPGを既に遊んでいる方
・新たにクリエイティブRPGを遊びたい方


いずれの方でも楽しめますので、ぜひご参加ください。

■「ダブルフェイスゲーム」の新要素

「ダブルフェイスゲーム」ではこれまでの「クリエイティブRPG」の要素に以下の新要素が追加されています。

・職能
「ダブルフェイスゲーム」では、PCは諜報組織『A機関』に見出された“エージェント”となり、
任務に応じて様々な顔を使い分ける事になります。
※機関所属のエージェントではない、外部協力者という設定も可能です。

一般人に溶け込む時の表向きの職業と、それに対応する専門技能を合わせて「職能(アビリティ)」と呼びます。
この職能に応じて能力値のボーナスと、シナリオで使える専門技能がつきます。
また、レベルによる成長要素もあります。
詳しくは「職能」をご覧下さい。

・ミッションチーム
A機関のエージェントは任務に応じて単独、あるいは少人数のチームでの活動が基本となります。
チームを組む場合は外部協力者やサポート、バックアップ要員を含め五人一組が基本の単位となり、
それぞれのアバターの能力を活かして任務達成を目指します。
チームの結成は機関も推奨しており、申請が通れば拠点を用意してくれます。
拠点となる場所は会社のオフィスや研究所の一室、学校の部室、自営業のカフェなど、
エージェントに応じて様々です。
PCたちは「MCが3名以上参加するGA(グループアクション)」を組むことで、
A機関から正式な「ミッションチーム」と認められ、
専用の「拠点」と「チーム称号」が与えられる事になります。
また、パブリックシナリオではチーム単位で評価され、
功績を挙げる事でチームメンバー(MC)全員に戦功報酬が与えられます。
詳しくは「ミッションチーム」をご覧下さい。

・遺産
“遺産(エルベ)”は世界を壁で分断した“A”が生み出したとされる、様々な遺物です。
A機関は大陸各地に点在する遺物の蒐集を行っており、使用用途・安全性が確認されたものは組織の活動に利用しています。
この遺物は機関が信頼が置けると判断したエージェントに貸し与えることがあり、
装備アイテムとは別の区分として管理されます。
詳しくは「遺産」をご覧下さい。
「ダブルフェイスゲーム」の世界
●“壁”によって分断された大陸
「ダブルフェイスゲーム」の舞台となるのは、
そびえ立つ“壁”によって分断された大陸「バイナリア」を舞台としたシリーズです。

バイナリア大陸はかつて、その大部分が『オデッサ連邦』という超大国の領土でした。
しかしオデッサの覇権は長くは続かず、建国から構成国をまとめ続けていた最高指導者の死去、
魔素の発見とそれを巡る革新派と保守派の対立により、内部分裂が始まってしまいます。
やがて武力による内乱へと発展し、戦火は大陸全土へと拡大していきました。

その戦争を中断させることになったのが空から落下し、
大陸の中心を縦断するように積み上がっていった“壁”です。
あまりの非現実的な出来事に人々は沈黙し、なし崩し的に停戦となりました。

そして大陸が二分された後、壁の西側諸国、東側諸国の両政府に、
“A”と名乗る人物からメッセージが届きました。

壁を造ったのは自分であり、再び大陸を一つにしたければ醜い争いはやめろ。
大陸中に壁を撤去するためのヒントと“遺産”を残してある。
壁を取り除けば更なる遺産と、手掛かりを得られる。
平和を望む者が力を手にすれば世界は再び一つになるだろう。
だが、支配を望む者が手にすれば、世界は終焉へと導かれることになる……と。

疲弊し、戦後復興を優先しつつも、両陣営はこのメッセージを受け、
それぞれに取り残された者たちを利用した情報戦——“見えない戦争”を開始しました。


●見えない戦争の最前線

オデッサ連邦は壁による分断後、西側では革新派によって「オデッサ共和国」が、
東側では保守派によって「東オデッサ連邦」が建国されました。
一般には西オデッサ、東オデッサと呼ばれています。
旧連邦領が東西に二分されたわけではなく、西オデッサは元構成国の独立を促したことで、
東オデッサは連邦の正当な継承国を主張しているものの、かつての構成国全てを取り込むことができず、
両国とも大きく狭まっています。
結果的に国土面積はほぼ同一となりました。

元は一つの国でしたが、現在は壁の東西で大きく異なる文化が形成されています。
西オデッサでは工業化・機械化が進み、科学技術も大きく発展しています。
一方東オデッサでは旧来の伝統が重んじられ、魔素技術によって錬金術や魔術といった伝承上の産物を擬似的に再現しています。
壁の最前線であり、現在も両国の首都であるトリスは、
両陣営の文化が混ざり合った街並みとなっています。
そしてこの壁に最も近いトリスこそが、東西陣営の見えない戦争の最前線なのです。


●戦後復興と和平の機運

対立・緊張状態が続いている東西オデッサですが、
既に世界大戦を知らない世代が人口の大部分を占めるようになっており、
市民の間では終戦と東西の統一を望む声が増えきました。
両国政府の中にも和平派はおり、戦後復興が進んだ今だからこそと密かに連絡を取り合い、
壁の撤去と和平による終戦を目指すために秘密組織を立ち上げました。

それが、皆さんが所属する事になる『A機関』です。

しかし依然として戦争を再開し、決着をつけようと目論む強硬派や、
独自の思惑で“A”の遺産を狙う者たちの存在もあります。

“壁”によって分断され、様々な勢力が影でしのぎを削る「諜報の世界」
それがバイナリアです。


●造られた種族
バイナリアには人間以外の種族が存在しますが、それらは皆戦争の時に造られたものです。
誕生には魔素が大きく関わっており、両陣営の兵器として導入されました。
魔素へのアプローチは東西で異なり、東は伝説の再現、西は科学との融合となっていました。
現在の東陣営で誕生したのがムーンチャイルドとライカンスロープ。
西陣営で誕生したのがサイボーグ(とロボット・アンドロイド)です。
また、ライカンスロープからは独自の能力を持つ変異種、ヴァンパイアが生じています。

現代では純粋な戦争兵器であった第一世代はほとんど残っておらず、
第二世代以後は力の使用に制約はあれど、社会に溶け込んでいます。

各種族についての詳細は「種族」をご覧下さい。
●魔素

近代になって発見された、伝承上の魔法のような超常現象を起こす力を持つ物質です。
大気中に含まれ、知覚・干渉が可能な人間は稀ですが、
十歳くらいまでの少年少女であれば、専門的な訓練を行えば高確率で干渉可能となるという事が研究により判明しました。
また、魔素そのものが生物を変質させる性質があることも分かります。
連邦の科学者アレクサンドロフ博士は研究結果を元に、ムーンチャイルドとライカンスロープを誕生させました。
彼は魔素研究の第一人者ですが、他にも様々な分野に精通し、稀代の天才としてオデッサ連邦で名を馳せました。
しかし大戦中に失踪し、行方不明となっています。
壁で世界を分断した“A”を彼であると考える者は多く、正体の有力候補となっています。

西側陣営では魔素を動力に用いた動力機関『エーテルリアクター』が開発され、
停戦後は軍事用途以外の様々な場面で用いられています。
アレクサンドロフ博士

Illustrator : るりあ

●魔獣化
戦争で魔素を用いた兵器が大量に使われた影響で、バイナリア大陸は地域によって差はあれど、
「魔素汚染」が進行しています。
魔素濃度が薄い場所ならほとんど無害ですが、濃い場所に長時間いた場合、生物の体に何らかの影響が表れ始めます。
魔素汚染によって変質した動物は凶暴化し、魔獣と呼ばれる害獣となります。
また、力の暴走によって理性・知性を失ってしまったライカンスロープや、
ヴァンパイアに“感染”した直後のグールも、魔獣の一種として扱われます。


●異世界との関係

東西陣営は空間同士を繋ぎ、離れた場所に一瞬で移動する技術を魔素を用いて実現しようとしていました。
東側は短距離かつ座標を固定すれば可能な転移門の実用化に成功し、
現在は東トリスのインフラに組み込まれています。
西側ではリスクの高さから打ち切られたものの、技術自体は確立していたと言われています。
実験の中で異空間に飛ばされて行方不明になった者は少なくなく、異世界から流れついた物も存在します。
このため一部の者たちは異世界の存在を認知していますが、基本的に他世界との繋がりはなく、
バイナリアから別世界へ行くための技術もまだありません。

しかし、壁を降らせた“A”の遺産は現代でも解析できないものが多く、
異世界から得た知識と技術が用いられているとも考えられています。
東西オデッサの首都トリス
『トリスマップ』

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Illustrator : もりさわともひろ

統一連邦時代および、現在の東西オデッサ両国の首都です。
壁で物理的に分断されたため、東オデッサでは東トリス、西オデッサでは西トリスと呼ばれています。
物理的な往来は不可能ですが、通信は東西間で届くようになっています。
突如壁が積み上がったことで故郷に帰れなくなった者が多数おり、
停戦後、彼らを利用して両陣営がそれぞれ敵地で諜報活動を開始したのが、見えない戦争の始まりです。
●東トリス
東トリス

Illustrator : 今里浬

近年になって都市開発・再整備が始まりましたが、今もなお昔ながらの街並みが残っています。
交通インフラが整備され、基本的な移動手段はバスとタクシー、路面電車になります。
一方、自家用車は職業上必要な場合のみに限られ、あまり普及していません。
科学技術は戦争時に西から鹵獲した兵器や機械、設計図が元になっているため旧式であるものの、
一般市民の生活水準は高く、政府からの就職支援もあるため路頭に迷う者はほとんどいません。
しかしこれは東オデッサ政府による国民管理の一環で、無職・住所不定者は国家保安局によって連行されます。
保安局は監視網を張り巡らせ、通信も傍受しています。
また定期的に裏社会の洗浄も行っていますが、西の工作員を狩るためにあえて泳がせることもあります。
未だ東オデッサの首脳陣には戦争再開を望む強硬派が多く、
和平派はいかに壁の最前線である東トリスで彼らを抑えるかに重きを置いています。
●西トリス
西トリス

Illustrator : 今里浬

戦後復興がほぼ完了し、高層ビルが立ち並ぶ現代的な街並みが広がっています。
西オデッサ政府は軍事技術の多くを民間転用することで技術革新・競争を促し、発展させました。
インターネットをはじめとした通信インフラも整備され、市民の多くがパソコンと携帯電話を持っています。
一方、軍事目的のサイボーグ化やロボット兵器の開発は原則禁止され、
医療・福祉以外の目的の場合は厳しい規制がかかっています。

経済的にも余裕があるためか、首脳陣の多くは東陣営に対し融和・協調路線です。
ただし、国防軍の幹部の中には今こそ科学の全てを注ぎ、東を制圧すべしと考えている者もおり、
強硬派がいないわけではありません。
市民には多くの自由がありますが、
それ故に裏社会では違法技術の使用や東のスパイの暗躍を許してしまっている面もあります。
★“壁”
キービジュアル

Illustrator : 岩なす

東西トリスを分断する部分は「トリスの壁」と呼ばれています。
西側では「ヴァント」、東側では「シチナー」と名付けられているものの、
文書では単に「壁」と記載されることがほとんどです。
一見すると航空機で飛び越えられそうに見えたり、点在する隙間を潜り抜けたりすることが可能のように見えますが、
いずれも不可視のエネルギー障壁が存在し、触れると原子分解されて消滅してしまいます。
そのため、物理的な壁越えは不可能となっています。
A機関
●A機関とは

大戦から数十年を経て、東西両国政府の和平派が秘密裏に組織した特務機関です。
戦争再開を目論む強硬派の野望を阻止し、和平による終戦を実現することを目的としています。
東西両陣営から優れた能力を持つ者、あるいは素質がある者を見出し、エージェントに勧誘。
訓練を経た上で偽装身分を与え、任地へ送り込みます。
なお、既に何らかの立場を持つ者や、突然いなくなる方が不自然な者については、
本来の身分を偽らず、そのままエージェント活動を行ってもらうこともあります。

支部は東西両国の各地にあり、そこからさらにチームごとの拠点に連絡がいくようになっています。
本部の所在を知るのは幹部と支部長であるエージェントリーダーのみ。
最前線である東トリスの支部長はコードネーム夜鷹こと、リュドミラ・カラシニコワが務めています。
PCは基本的に東トリス市内を拠点とし、各々の任務先に向かうことになります。

機関は遺産技術である転移装置「トーア」を所有し、
これを用いることで壁を超えて東西の行き来を可能としています。
現状、機関が独占していることになっていますが、東西の物流から他にも数基存在すると考えられています。
名前には「“A”に挑戦する者たち」という意味がこもっているとのことです。

★コードネーム

機関のエージェント並びに協力者には管轄のエージェントリーダーからコードネームを与えられ、
任務中はコードネームで呼び合うことになります。
ただし担当によってはネーミングセンスに難がある場合もあり、
エージェント自身が考えたコードネームの申請が認められております。
東トリスのエージェントを取り纏めるリュドミラは自身も含め、鳥から名付けています。

コードネームを設定している方はシナリオ上でも表記され、
A機関の関係者のNPCからもコードネームで呼ばれることになります。
※シナリオの内容に応じて呼称もキャラクターネームとコードネームが使い分けられることとなります。

コードネームは「アバター設定」にご記載下さい。

なおコードネームを設定の上、パブリックシナリオにご参加頂くことで、称号も発行致します。
※アクションが白紙の時や、名称に問題があると判断した場合等、
 シナリオでの採用、称号の発行ができない場合がございます。


★バイナリアのパブリックシナリオとアクションパート

ダブルフェイスゲームは、表と裏の顔を使い分け、エージェントの任務をこなしていくシリーズです。
このためパブリックシナリオでは、シナリオ内容に応じて、

・表向きの顔としての活動を推奨する「【表】」
・裏の顔での活動を推奨する「【裏】」
・どちらでの参加でも特に問題のない「【表裏】」


と、アクションパートが分かれます。

【表】は非戦闘・日常がメインとなりますが、
多少の荒事であれば機関上層部の工作によって正体がバレない取り計らってもらえます。
【裏】は有事の敵地潜入・戦闘がメインとなり、ある程度派手に動いても支障ありません。
【表裏】は制限がない分できることは多いですが、
自身の役割・目的に応じてどちらの顔を使うかがポイントとなるため、難易度は高めとなります。

なお、アイテムやスキルの装備は原則どのようなシナリオでも持ち込み可能ですが、
内容によっては本来の効果が十分に発揮できない、あるいはNPC等に使用を止められる場合がございます。

また、スキルやアイテムの「クエストでの効果」は解説の内容を踏まえ、
大きく乖離しないものが基本的には設定されています。
ただしこれらはあくまで「クエスト」で適用されるものであり、
シナリオにおいては解説の内容が優先されます。
状態異常をはじめ、クエスト効果はシナリオでの絶対の有効性が保障されているものではなく、
ある状況で成功したとしても、別のシナリオでは効果的でない場合もあります。

バイナリアはワールドの性質上、解説内容とクエスト効果が一致しないものも多くなっておりますので、
特にご注意下さい。
バイナリアのプライベートシナリオ
バイナリアのプライベートシナリオは、東西トリスを中心に、東オデッサと西オデッサの各地が主な舞台となります。
それらの依頼には以下のようなものがあるかも知れません。

・違法魔獣化ドラッグをばら撒く犯罪組織への潜入・摘発
・保安局に追われる重要参考人の救出
・戦争廃墟での遺産の調査、回収
・行方不明事件の調査
・A機関支部からの物資調達・運搬
・敵対組織との戦い、遺産の争奪
・殺人事件に巻き込まれ、事件を解決する
・怪しげなオカルト団体の捜査

イラスト関連情報
ダブルフェイスゲームのイラストをオーダーされる際、以下の項目にご注意ください。

●ライカンスロープやサイボーグの武装や異形化
形状が通常の手持ち武器の範疇、形状変化が小さいものであれば基本レギュレーションで描写可能です。
ただし、全身を覆うもの、形状変化が大きいもの、宙に浮遊しているもの、オーラや炎などのエフェクトが含まれるものについては、エクステンドレギュレーションでのご注文を推奨とさせていただきます。

【!】バイナリアの種族描写を希望する場合、必ずオーダー内容に明記いただきますようお願い申し上げます。
基本・かんたん・エクステンド問わず、必ずオーダー内容に明記ください。
【!】バイナリアの職能に関する描写を希望する場合、必ずオーダー内容に明記いただきますようお願い申し上げます。
基本・かんたん・エクステンド問わず、必ずオーダー内容に明記ください。
「ダブルフェイスゲーム」FAQ
1.既存キャラクターの場合、バイナリアにおける種族はどうやって決定するのでしょうか?
1.チュートリアルクエスト3で手に入る「チェンジドラッグ」を使って設定(変更)が可能です。
2.バイナリアの種族が「なし」の場合は、どういう外見になるのでしょうか?
2.MCなら人間、LCなら元フェローの種族として扱われます。
ただし、バイナリアの種族にあるステータスの補正を受けることは出来ません。
3.種族を変更した場合、イラストオーダーのイラストはどうなるでしょうか?
3.イラストオーダーをする際に、オーダー文に「種族」をご記入ください。
4.どのような「裏の顔」を設定しても構わないでしょうか?
4.ロールプレイ(=トークで使用)の範疇であれば制限はございません。
  ただし、パブリック・プライベート問わずシナリオや、イラストでは「公序良俗」に反すると、
  運営チームやゲームマスター、イラストレーターが判断した場合、
  不採用とさせていただく場合があります。
5.バイナリアのシナリオで、シナリオ内で【表】の顔と【裏】の顔を使い分け、
  両方で行動することは出来るでしょうか?
5.基本的に行動の際は【表】か【裏】いずれか片方となります。
  シナリオ内で【表】と【裏】を使い分けてアクションを掛けた場合、ダブルアクションとみなされ、
  どちらか片方のみの採用となる場合があります。
  ※アイテムやスキルの「効果」として認められているものは除きます。