改めて着飾り、袖を通す度に。
改めて舞台で、歌いかける度に。
改めて安眠を、旧き教えのまま祈る度に。
思い出すのは己の言葉。
眼前の相手を思うように、己の葛藤も苦悩も「ヒト」として意義あるものと──
***
以下『Toward The Stars 最終章 <愚者>たちの旅』リアクションより
「あなたは、元よりヒトだったのです」
その言葉には、彼女自身のこれまでが重ねられている。
離散してしまったかつての所属教団への思いから己を卑下し、隠棲願望を抱きアレイダに来た身である彼女の。
それ故にこそ、聞く者の心に重なる。響き、染み渡る。
「人は、寂しいのです。貪ろうと、籠ろうと、結局は寂しい。淋しいあなたは、確かにヒトです」
その言葉には、彼女自身のこれまでが重ねられている。
離散してしまったかつての所属教団への思いから己を卑下し、隠棲願望を抱きアレイダに来た身である彼女の。
それ故にこそ、聞く者の心に重なる。響き、染み渡る。
「そして、私も。だから、あなたも」
同胞として、同行の者としての言葉。
「しばしでも一緒に、この夢行きを共にしませんか?」
その言葉に、決して心の飢渇から縁を切れぬ我らの誰が、抗うことができようか?