三千界のアバター

神多品学園都市

神多品 障害物マラソン大会!

リアクション公開中!

神多品 障害物マラソン大会!
リアクション
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9  Next Last


ープロローグー

 2月某日―
 天気は、快晴。ただし肌に刺さる程冷たい風の吹く日。
一大競技『神多品障害物マラソン大会』は幕を開けた。

 基本的ルールはすでにポスターに記載されている通り。
 それぞれの思いや野望を胸にスタートラインへと並び、準備体操を始める参加者達、そしてそれを見守る応援者達―……

 その中に、リージョンユニバースの教師である沢木劉(さわき りゅう)の姿があった。
「沢木先生」
 背後から声を掛けられ振り返ると、立っていたのは青井 竜一
 軍事学科担当の教師だ。
「青井先生。先生も参加ですか……それに……」
 一度言葉を切り、劉は竜一の背後に立つ女性へと視線を向けた。
「ネルソン先生も……」
 劉が少々戸惑ったような呼び方をした、その理由は……
「シルヴェリア、本当にその格好で走るのか?」
 竜一がシルヴェリア・ネルソンの姿を確認してそう尋ねる。
 騎士学科担当の教師であり、軍人気質な堅物として有名な彼女の出で立ちは、なんと【メイド服】。
「従軍メイド志望の学生達に、メイド服でもこれだけのことができると模範を示すためだ」
 竜一の質問、そして劉の少し驚いているような視線にも淡々と返すシルヴェリア。
「なるほど……そういった教育というのも、アリですか……勉強になります。しかし、よく似合いますね」
「……それは、どうも」
 劉の素直な感想に、表情を変えることなく答えるシルヴェリア。
 照れているのか、何も感じていないのかは……残念ながらその表情からは読み取れない。
「そろそろ始まりますね……」
「沢木先生。生徒達に何か危険なハプニングがあれば、俺も対処しますよ」
 【モノクルディスプレイ】に指を添えて笑いかける竜一の言葉に、劉は「心強い」と頷いた。

 鮮やかに青い寒空の下―……マラソン大会開始のコングが、今高らかに鳴り響くー……


1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9  Next Last