三千界のアバター

廃墟に消えた少年の影

リアクション公開中!

廃墟に消えた少年の影
基本情報

マスター:ウケッキ
ワールド:ブランク
 
 

料金

MC参加:100ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2017年04月21日公開!

シナリオガイド

廃墟に消えた少年を追う少女を救え!

シナリオ名:廃墟に消えた少年の影 / 担当マスター:ウケッキ


「大丈夫、直ぐに戻ってくるからさッ!」

 そう聞いたのはもうどのくらい前の事だったでしょうか。
 彼がそう言って集落――ハイドホームから出ていったその日、いくら待てども彼が帰ってくることはなかったのです。
 使える物を探しに数人で近くの廃墟へと出かけた少年……ニベドはいつも明るい人でした。
 困っている子供がいれば手を差し伸べ、何か問題が発生するとその解決に尽力していました。
 そして彼はみんなにこういうのです。

「明るい笑顔が皆に希望をもたらすんだ! だからどんな時でも笑え! 泣きたい時でも笑っていれば、きっといいことあるからさッ!」

 その言葉を胸にハイドホームの子供達は辛い世界の中、希望をもって生きる事ができていたのです。
 空白の世界、ブランク。
 そこは姿の見えない異形の存在、テュポーンや人型の異形ギガンティックが闊歩する過酷な世界です。
 そんな世界でニベドによってもたらされた笑顔はハイドホームの子供達には掛け替えのない存在でした。
 そして。
 ニベドが廃墟に消えて数日、不安な気持ちから何もできなかった子供達の中から一人の少女が立ち上がります。
 彼女はアルトナ、16歳になる少し小柄な少女です。

「私……ニベドを探しに行くわ」
「待ってよ、アルトナ。ハイドホームの外は怪物たちでいっぱいだよ……いくらアルトナがファミリアを上手く使えるからって――」

 制止しようとする少年を軽く手で押すようにどかすと歩きながらアルトナは言いました。

「だからよ、私なら……怪物に出くわしてもなんとかできる。ニベドを探すのだって可能だわ!」
「それはそうだけどでも……アルトナがいなくなったら、このハイドホームは……」

 彼女が見渡すと座っている子供達は皆一様に俯いていて、暗い表情を浮かべています。
 アルトナはニベドならどうするだろうか、そう思って一呼吸置くと皆に言いました。

「大丈夫よ、必ず戻ってくるからね!」

 笑顔でそう自信満々に宣言するアルトナの姿を見て、子供達はどことなくニベドの姿を重ねていました。
 ハイドホームを出て少し瓦礫の山を越えた所にある在りし日の文明の廃墟。
 そこは機械類も設置されていて何かの施設だった様ですが、損壊が激しく何の施設であったのか、判別する事はできません。
 その廃墟の中でアルトナは一つの血に濡れた靴を発見しました。
 それはニベドの履いていた物。彼の身を案じながら、彼女は廃墟の奥を見ます。

「これ、ニベドの靴……それに、血痕? 奥に続いてる……もしかしたら、ニベドが生きているかもしれないッ!」

 いてもたってもいられなくなったアルトナは廃墟の奥へと走っていきました。
 しかし彼女は気づかなかったのです。
 背後から忍び寄る魚やカニの形をした異形……テュポーンが複数、静かに迫っている事に。



「はぁ、はぁ……一体、どれだけいるってのよ……こいつら」

 肩で息をするアルトナの周囲には肉片となったテュポーン達の死骸が散らばっています。
 炎の様な大剣へと右腕を変異させたアルトナによって数体のテュポーンが滅ぼされましたが、いまだ彼女に迫るテュポーンは減るどころかどんどんと崩れた扉の奥や穴の開いた天井から湧き出る様に現れその数を増やしていました。
 彼女の生命力とも言えるプラーナの消耗を現すかのように右腕を包む煌めく炎は弱々しく小さくなっています。

「まだ、こんな所で……負けられない!」

 右腕の炎を一際大きく燃え上がらせると、アルトナは大剣を大きく振りかぶります。
 右腕そのものとも言える程に同化している大剣を炎が包み、激しい炎が渦を巻いています。

「でりゃぁぁぁぁぁぁーーーッ!」

 渾身の力で大剣をアルトナが振り抜くと激しい炎がまるで壁の様に放出されテュポーン達を包みました。
 高温の炎にのたうつように苦しむテュポーン達を渦を巻いた炎の激流が襲い、その身をズタズタに削り取っていきました。
 炎が収まるとそこにはもう何も物言わぬ黒い墨の欠片たちが落ちているだけで、テュポーンの姿はありませんでした。

「はぁはぁ……どこかに、身を……隠さないと……ぐっ!」

 がくりと崩れ落ちる様に膝をついた彼女の右腕から炎が消失します。

「限、界……かな……あはは、流石に……やばい、かも……」

 今だ形を保っている大剣を支えにしながらなんとか立ち上がろうとしたその時、彼女は見てしまいました。
 血塗れのニベドを引きずっていく人型の異形――ギガンティックを。

「ニベド…………ああ、ニベド! 待って……ッ! 今、私が……ッ!」

 ふらつきながらも立ち上がり、走り出すアルトナでしたがその行く手を新たに湧き出したテュポーン達が塞ぎます。
 大剣を振るってテュポーンを攻撃しますが、炎を失い切れ味の落ちた彼女の大剣では効果的なダメージは与えられません。

「なんで、どうしてぇッ! ニベド、ニベドォォーーーッッ!」

担当マスターより

▼担当マスター:ウケッキ

マスターコメント

お初の人もそうでない人もこんにちわ、ウケッキです。
ブランクでは初シナリオとなりますのでよろしくお願い致します。

◆基本的な状況
場所はとあるハイドホームの近くに廃墟。
何かの製造設備であったようですが損壊が激しく何の設備であったかはわかりません。
壁が崩れて穴が開いていたり、扉がひしゃげて通れなくなっている場所が多数あり不用意に歩けば迷います。
またテュポーン達が壁の穴や崩れかけた部屋などに生息しており、突如とした奇襲に警戒が必要です。
ギガンティックに廃墟の最奥へと連れられたニベドの生死は不明、それを追おうとした瀕死の状態のアルトナが多数のテュポーンと戦闘している状況です。
ニベド、アルトナ両名の状態を考えると早急な決着が必要です。

◆各パートの状況
【1】アルトナを救援する 難易度2
湧き出したテュポーンに足止めされているアルトナを救援に向かいます。
このパートを選択した場合、際限なく湧き出る多数のテュポーンと戦う事になります。
このテュポーンそれぞれは弱く、さほど脅威でない相手ですがそのぶん数が多く物量で押してくる事が予測されます。
さらに周囲の壁や天井は崩れやすく、あまり衝撃が大きな攻撃は部屋の崩壊をまねきます。
迅速に撃破することが重要となって来るでしょう。
湧き出るテュポーン達は魚型のみで、溶解液を飛ばす、噛みついてくる、尻尾で叩くなどの行動が確認されています。
また火を嫌うようで火属性の攻撃は効果的であるといえるでしょう。
アルトナについてですが、彼女のプラーナの損耗は激しくいつ倒れてもおかしくはない状況です。
彼女自体の戦闘能力は高いので上手くプラーナの回復が行えれば、この上ない戦力となってくれるでしょう。
また、他パートでの行動がこのパートのテュポーンの数、湧く速度に影響がでます。
もしアルトナと共にこの場を突破する事が出来たなら、ギガンティックとの戦いにアルトナを連れていくことができるでしょう。

【2】廃墟を捜索する 難易度2
ニベド以外の生存者やテュポーンが異常に湧き出している原因を探る為に廃墟を捜索します。
このパートでは徘徊するカニ型テュポーンの目を盗み、極力戦闘を避けて動くことが重要です。
カニ型テュポーンは目が悪く、音を感知して周囲の他のテュポーンに敵の存在を知らせます。
彼らは主に天井を徘徊しており、敵を見つけない限り地上に降りてくることはありません。
廃墟内の通路は狭く、人が一人通行することがやっとの状態で加えて損壊が激しく所々に穴が空いています。
気を付けて歩かないと音が立ち、たちまちカニ型テュポーンに察知されてしまうでしょう。
カニ型テュポーンは攻撃力が高く、魔法や物理、ファミリアの力に強い耐性を持ちどこかにある弱点を突かない限り容易には倒せない存在です。
よほどの事がない限り戦闘を避ける事をお勧めします。
またアルトナの方に湧き出しているテュポーンの数は異常ですので、この廃墟のどこかにその原因があります。
上手く原因を見つける事が出来ればアルトナの方へ湧き出すテュポーンが減少します。

【3】ギガンティックを追う 難易度4
アルトナと他の者にその場を任せ、生死不明のニベドを連れたギガンティックを追います。
このパートでは強力な人型ギガンティックと戦闘になる事が予測されます。
ギガンティックとは施設最奥の大広間の様な体育館程の広い空間で戦闘になります。
そのギガンティックは体表が青く、身体の所々に突起物がありそれらが雷を纏っています。
皮膚表面の防御は厚く、並みの刃では簡単に折れてしまうでしょう。
更に突起物が発する雷によって雷のバリアの様なフィールドを形成しており遠距離攻撃は無効化されてしまいます。
また雷のフィールドに人が侵入すると強い麻痺を受ける事となるので対策を講じないまま接近すれば身動きが取れなくなってしまうでしょう。
ギガンティックはこの雷を自在に操る事が可能なようなので注意が必要です。
また他パートにてアルトナが回復し、この場に辿り着いている場合は強力な味方として参戦します。


アルトナを救援する

2

廃墟を捜索する

2

】ギガンティックを追う

4