三千界のアバター

贈り物を、君に

リアクション公開中!

贈り物を、君に
基本情報

マスター:久我 ハルキ
ワールド:セフィロト
 
 

料金

MC参加:100ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:不可

スケジュール

2017年02月27日公開!

シナリオガイド

君の笑顔が好き

シナリオ名:贈り物を、君に / 担当マスター:久我 ハルキ



 ――セフィロト、祓魔学園のとある一室にて。
 
 
 僕に聞きたいことがあるとやってきた女性が、
 あ、とか、えっと、とか、もごもごとどこか言い辛そうに話し出した。
 
「プレゼント?」

「そう、もうすぐバレンタインだからプレゼントを彼に……。シリル君は彼の好み聞いたことない?」

「うーん……。どうだろう」

 彼と話す時は魔術書のことや難しい話が多くてあまりそういった話はすることがない。
 彼女が彼を時々窺うように見ていたのは知っていたけど、そっか、そういうことだったんだ。
 
「そうなんだ……急に変なこと聞いてごめんね! このこと、誰にも言わないでいてくれると嬉しい」

「わかった。役に立てなくてごめん」

 部屋を出て行く彼女の後姿は何かいじらしくて、
 申し訳なさと、なんだかこっちが照れてしまうような、むずがゆい感じだ。
 
 『バレンタイン』という年に一度、堂々と愛を告白しても良い日。
 僕はそんなこと、一年中いつでも良いと思っていたけれど……学園内の女の子も男の子も、皆がなんだかそわそわしていて落ち着かないみたいだ。
 プレゼントなんて、なくても嬉しいのにな。
 
 傍目に見てそう思っていた僕も、ある日、ふと気付いたことがあったんだ。
 それは、プレゼントを考えたり、選んだりしている皆の、雰囲気がとっても柔らかいこと。目がキラキラしてて、ニコニコ笑う女の子たちはなぜかいつもより可愛く見えてしまう。
 誰かに自分の気持ちを伝えるって、普段は中々出来なかったりして……もしかしたら、こういうきっかけも必要なのかな?
 
「伝えたくても、会えなくなることだってあるもんね……」

 亡くした父さまを思い出すと、もっと素直にたくさんの気持ちを伝えれば良かったって、ふと寂しくなる時がある。大きな手が懐かしくて、自分で自分の頭を撫でてみても、全然違う。

「もっとたくさん、話せば良かった」
 
 後悔したってどうにもならないけど、そう思ってしまう気持ちを無くすことは出来ない。
 
「……僕も、お礼の気持ちを伝えたいな」

 祓魔学園にお世話になることになって、慣れない僕は色んな人に助けてもらった。
 寂しさを感じる頃合いになると、ノラさんや響さんが僕の様子を見に来てくれたりもした。
 
「シリル」

 そんなことを考えていたら、少し開いた窓の外から低く良く通る声が僕を呼んだ。
 2階のこの部屋に、外から声を掛けてくる人は今のところ一人だけだ。
 
「花雪さん!」

「…………」

 木をつたって外から入ってきた花雪さんは、無言のまま僕に包みを渡す。彼はこうして時々、セフィロト教会からの手紙を渡しに来てくれる。
 無口でちょっととっつきにくいけれど、いつもどこか遠くを見つめているこの人の瞳は不思議な色を含んでいて、そんな彼が僕はとても好きだ。
 本当は……その姿が少し寂しげに見えて、共感を覚えているからもある。
 
「ありがとうございます」

「ん」

 そう言って、コクリと頷いてくれる。
 無造作に僕の頭をくしゃくしゃと撫でて、花雪さんが空いた椅子にどかり、と座る。
 すぐには帰らず、いつもこうして黙って僕の勉強を見ていたりする。
 
「お茶をどうぞ」

 お茶を差し出すと、今度は黙ったまま頷いて受け取る。
 僕も向かい側に座って、一緒にお茶を飲む。
 
「…………」

 ゆったりとしたものが僕たちの間を流れる。とても心地の良い時間だ。

「花雪さんは、当分この辺りに滞在するんですか?」

「……特に予定はないが。何かあるのか?」

 あちこち移動している彼と、こうしてゆっくり会う機会は多くない。
 次第に感謝の気持ちを伝えたい気持ちが大きくなってきて、僕は思い切って尋ねてみることにした。
 
「花雪さんは、バレンタインに誰かに贈り物をしたりするんですか?」

「……?」

 不思議そうにするので、僕はバレンタインについて説明する。
 今までプレゼント貰ったことがない訳じゃないだろうけど、そういった認識があいまいなのかもしれない。
 
「……誰にでも?」

 これは誰に渡しても良いのかどうか、という意味だろう。

「そう思います。色んな説はありますが、いわゆる気持ちを伝える日なので」

「………………」

 あ、考え込んでる。
 
「僕も、響さんやノラさんに何か用意したいなって思って……花雪さん、良かったら一緒に考えてもらえませんか?街のお店もこの時期は色々賑わっているし、折角だから何か作るのも楽しいかも」

 僕は名案とばかり、花雪さんを巻き込むことにした。だって一緒の方がきっと楽しい。
 
「……了解した」

「よろしくお願いします!」

 僕は嬉しくなって、思わず声が大きくなってしまった。楽しみだし、嬉しいけど……僕と花雪さん二人で大丈夫なのかは、正直言って自信はない。――なんとか、なるだろうか……?
 
担当マスターより

▼担当マスター:久我 ハルキ

マスターコメント

 本シナリオガイドをご覧頂きありがとうございます。
 今回はまったりゆったりとしたバレンタインの一日をお送りします。
 
 『聖バレンタインデー』
 
 ご多分に漏れずやはりイーストキャピタルでも賑わいを見せるこの時期、シリル少年はお世話になった人へのプレゼントを思いつきました。しかし、方法までは考えておらず思いつきで誘ってはみたものの、どうやら先行きに不安を感じているようです。
 
 今回は、そんな彼らと一緒に贈り物を準備してくださる方を募集いたします。
 
 誰かと一緒にお店を回ってプレゼントを見ながら食べ歩きをしたり、
 お菓子を焼いたり、ラッピングをしたり。
 今回は比較的自由度が高いシナリオとなりますので、思いのままにアクションを起こしていただければと思います。

 
 何か内容のご希望等あればその旨ご記載ください。
 可能な限りではありますが反映したいと思います。
 
 気持ちを伝えたい相手を想いながら、バレンタインを一緒に楽しみませんか?
 皆様のご参加をお待ちしております。
 
 
 ※シリル少年と花雪については下記参照。
 
 
 【お店について】
 
 男女共に贈り物をする時期、様々な品を売る店が街中で軒を連ねています。
 愛の日にちなんで、赤やピンク色、ハートで飾られたショーウィンドウや、少しシックな外観のお店、この時とばかりにバレンタインメニューを全面に出したカフェ……などなど。
 お菓子専門店も多くあってたくさんの人で賑わっており、人気のお店は朝から並ぶことも。また、自分でお菓子を作ることも多いようで、お店を回って材料を買い揃えている人もいます。
 
 
 【登場人物について】
 
 シリル=教会と懇意だった父を亡くし、その父から受け継いだ魔術書を狙う者に雇われたノラから、特異者たちの手を借りて逃げのびた。安全のため教会に保護されている。
 花雪=セフィロト滞在中の特異者。記憶を探して旅をしている青年。
 アラヤ・響=セフィロト滞在中の特異者。人当たりの良さから苦労を背負うことも多い。
 祓魔師ノラ=現在は教会の監視下におり、シリルの様子を見に来ることも多いらしい。
 
 ※過去ストーリーをご存じなくても問題ありません※
 久我の個人ページにもNPCについての詳細がございますのでお時間あればご参考ください。

・プレゼントを作る

1

・お店を見て回る

1